新診断技術の登場
2025-11-25 11:41:59

KRAS変異陽性の肺がん治療を支える新しい診断技術の実現

KRAS変異陽性の非小細胞肺癌の新たな治療方法が今動き出す



サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループが発表した、次世代シーケンシング技術を活用したコンパニオン診断システム「オンコマインTM Dx Target Test マルチ CDxシステム」が注目を集めています。このシステムは、特にKRAS G12C変異陽性の非小細胞肺癌に対するもので、2025年11月20日付で厚生労働省より医療機器製造販売承認一部変更承認を取得したとのことです。

この技術の導入により、KRAS G12C変異を持つ非小細胞肺癌の患者さんに対し、治療の選択肢である「ソトラシブ」へのアクセスが可能となります。ソトラシブは、癌性変異をターゲットにした新たな薬剤であり、このコンパニオン診断システムの有効性が高まることが期待されています。

この変更承認によって、まずは切除不能かつ進行した非小細胞肺癌患者に新たな道が開かれることとなります。今後、保険適用についての対応も迅速に行われる見込みです。

オンコマインDxの機能と利点


「オンコマインDx」は、KRAS G12C変異以外にも、非小細胞肺癌に関連する8つのドライバー遺伝子を網羅することができる非常に多機能な診断システムです。この中には、BRAF、EGFR、HER2(ERBB2)、ALK、ROS1、RET、METが含まれており、幅広いケースに対応しています。また、甲状腺癌に対しても2つのドライバー遺伝子の診断を行うことが可能です。

具体的には、非小細胞肺癌及び甲状腺癌のそれぞれに対する適応医薬品は以下の通りです。

  • - 非小細胞肺癌:
- BRAF V600E変異:ダブラフェニブ及びトラメチニブの組み合わせ
- EGFR遺伝子変異:様々なEGFR阻害薬
- HER2遺伝子変異:トラスツズマブデルクステカン
- ALK融合遺伝子:クリゾチニブなど
- KRAS G12C変異:ソトラシブ(今回の変更承認で追加)

  • - 甲状腺癌:
- RET融合遺伝子:セルペルカチニブ
- BRAF V600E変異:エンコラフェニブ

サーモフィッシャーサイエンティフィックの使命


サーモフィッシャーサイエンティフィックは、科学サービスのリーディングカンパニーとして、世界の健康、安全を向上させるための製品やサービスを提供しています。私たちの目標は、ライフサイエンス研究の加速、分析課題の解決、そして患者の治療に役立つ医薬品の開発に貢献することです。特に、次世代シーケンシング技術は革新的な医療の未来に向けた重要な一歩です。

まとめ


新たに承認を受けた「オンコマインDx Target Test」は、KRAS変異陽性の非小細胞肺癌において治療の選択肢を広げる重要な役割を果たします。これにより、多くの患者が新しい治療法にアクセスできることとなり、今後の医療の進展が期待されます。さまざまな遺伝子変異を把握する本システムが、最新の医療技術でどのような影響を与えていくのか、今後の展開が楽しみです。

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