ソメイヨシノを活用した新たな家具プロジェクトが始動
日本の美しい春の象徴、桜。なかでもソメイヨシノは、その華やかさで広く知られています。そんなソメイヨシノを活用した新たな家具プロジェクトが、フォレストヴォイス株式会社によって始まります。4月1日、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて、「神奈川の森と椅子職人の匠の技を残したい」というテーマで、地域材を使用した製品の製作に向けた活動がスタートしました。
地域材を活用した国産家具の必要性
フォレストヴォイスは東京都江東区に拠点を置く純国産家具店です。戦後に造成された人工林は間もなく本格的な利用期を迎え、国産材の需要はこれまで以上に重要とされています。しかし、全国の家具業界に目を向けると、「国産家具」とされる多くの製品は外国産の木材で製造されており、真の「メイドインジャパン」は数少ないのが実情です。こうした背景を踏まえ、フォレストヴォイスは「地産地匠」という理念の下、地域の木材と地元の職人を支援する取り組みを開始しました。
昨年には全国5カ所の地域材を使ったスツール「森(きりん)」を発表し、その独自性とデザイン性で「ウッドデザイン2020(ライフスタイルデザイン部門)」を受賞しています。今回はその第二弾として、神奈川県の広葉樹であるケヤキとソメイヨシノを使った新しい製品を紹介します。
新プロジェクトのプロダクト
新たに展開される商品には、以下のようなものがあります。
- - 波のラウンジチェア:税込価格330,000円、神奈川県内のケヤキ材を使用したセミオーダーのラウンジチェア。アームの高さが左右で異なるデザインが特徴。
- - 波のスツール:税込価格57,000円、独自の曲線美を持つローチェア。上品なケヤキの木目が魅力です。
- - 生木のソメイヨシノの木製プレート:税込価格6,000円、生木の特性を活かしたハンドメイド皿。
- - 生木のソメイヨシノのペンダント照明:税込価格16,000円、優しい光を照らすソメイヨシノの灯り。
- - ソメイヨシノの離乳食スプーンセット:税込価格4,000円、赤ちゃんが安心して使用できる工夫が施されています。
地域材の価値を広める取り組み
神奈川県はケヤキなどの広葉樹が豊富に生息していますが、その森林の手入れが行き届かず、環境に影響を与えているのが現状です。また、ソメイヨシノは全国各地で植栽されている植物ですが、伐採後に木材が無駄にされることが多いのです。これらの木材は加工が難しいため、建築材としての利用が難しい状況にあります。
フォレストヴォイスは、こうした地域材の有効活用に取り組むため、地元職人との連携を強化し、ネットワーク「適材適匠」を構築中です。この取り組みを通じて、地域経済を活性化させ、国産材の使用を促進しようとしています。
職人の想いが詰まった製品
フォレストヴォイスのプロジェクトに参加する職人たちは、日々技術を磨き、より良い製品を作り出す努力を続けています。それぞれのアイテムには職人の想いが詰まっており、購入者はただの製品ではなく、地域の文化や技術を感じることができるでしょう。
4月1日より「CAMPFIRE」では製品の先行購入が可能で、6月1日からはフォレストヴォイスの実店舗とECサイトでもお求めいただけます。手作りであるため、個々の木目や色合いに若干のばらつきが出る場合もありますが、それこそが手づくり家具の良さです。
フォレストヴォイスの新たな挑戦が、多くの人に愛されるプロダクトとなることを期待します。地域の森の恵みを利用し、匠の技を守り続けるこのプロジェクトは、未来へつながる大切な一歩となるでしょう。