日立ソリューションズが温度管理技術で国際的な賞を受賞

温度管理に革命をもたらす日立ソリューションズの取り組み

日立ソリューションズが、食品や飲料の輸送時における温度管理を支援する革新的な技術で、国際的な評価を受けました。同社は、QRコードラベルと専用アプリケーションを用いて、温度管理をより正確かつ効率的に行えるサービスを提供しています。これは、スイスのScandit社とのライセンス契約に基づく取り組みで、同社はバーコードやQRコードを瞬時に読み取る高精度な技術を開発しています。

Scanditとの連携による進化

日立ソリューションズは2020年にScandit社との契約を締結し、「バーコード活用ソリューション powered by SCANDIT」としてサービスを提供しています。このソリューションは、製品の検品から輸送業務の効率化まで、様々な場面で導入され、業務プロセスの改善に大いに貢献しています。特に、温度によって色が変わるインクを使用したQRコードラベルの導入は、食品輸送における新たな可能性を開いています。

「MiWAKERU®」の実績

このたび開発されたモバイルアプリはScandit社のMatrixScan技術を活用し、複数のQRコードを同時に読み取る機能を持っています。QRコードラベルを読み取ることで、リアルタイムな温度情報を提供し、その結果をARで表示可能にしました。このサービスは日立ハイテクネクサスの「MiWAKERU®」として広く展開されており、実際に使用している企業と連携して実証試験を行っています。

特に株式会社日立ハイテクネクサスや鹿児島県との共同実証試験では、保冷剤の使用量が30%削減され、輸送コストも10%削減。また、CO2排出量も11%減であることが確認されています。これにより、鮮度保持の向上と同時に環境負荷の軽減にも寄与していると報告されています。

受賞の背景と今後の展望

この革新的な取り組みを評価したScandit社からは、「Innovation of the Year」に選ばれる栄誉を受けました。受賞は、輸出魚の品質保持に寄与する新しいユースケースとして認められたものです。今後、日立ソリューションズはさらなるデジタル・トランスフォーメーションを推進し、持続可能な社会の実現を目指した取り組みを強化していく意向です。