北海道檜山地域活性化の新たな可能性とは？学生たちの提案を紹介

北海道檜山地域を活かす学生たちの挑戦

北海道の南西、渡島半島の海沿いに位置する檜山地域は、景観や歴史文化資源の宝庫です。しかし、その魅力にもかかわらず、観光客が少なく、地域の経済にあまり貢献できていないという現状があります。そのため、地域の活性化が急務となっている中、北海道教育大学函館校の学生たちが立ち上がりました。彼らは、この地域の歴史文化資源を調査し、観光資源としての価値を見出そうという長期間のプロジェクトに取り組んでいます。

檜山地域の歴史と魅力

檜山地域は、北海道の歴史の中でも深いルーツを持つ場所です。1470年ごろ、松前藩の祖とされる武田信廣が築いた「勝山館」跡や、北前船交易で栄えた江差町の伝統芸能など、数々の歴史文化資源が点在しています。この地域に訪れる人々は、古の足跡を辿りながら、真の北海道の歴史と文化に触れることができるのです。海岸線に広がる美しい景観や伝統的な風景は、観光資源としてのポテンシャルが非常に高いと言えます。

学生たちの調査活動

この地域活性化プロジェクトでは、北海道教育大学函館校の平井健文講師とそのゼミに所属する学生7名が、一丸となって檜山地域の歴史文化資源を調査することに挑みました。2024年11月26日、学生たちは江差町と上ノ国町の歴史文化資源を視察しました。風の強い日ではありましたが、彼らは旧中村家住宅や勝山館跡を訪れ、それぞれの場所が持つ独自の物語を学び取りました。

地域資源の新たな価値を探求

学生たちは、歴史文化資源をいかに観光客に伝え、新たな価値を創造できるかを真剣に考えました。視察後のゼミ活動では、様々な提案が出されました。2025年2月13日には、北海道檜山振興局が主催した報告会において、学生たちは「交易と足跡」、「土地と生業」の2つのテーマに基づく8つの新たなストーリーを発表しました。地元関係者はそのプレゼンテーションに耳を傾け、新たな観光資源の価値について考える重要な機会となりました。