廃止される広見線新可児駅〜御嵩駅間
岐阜県の公共交通事情に新たな波が訪れています。名古屋鉄道は広見線の新可児駅から御嵩駅間の廃止を決定し、2029年4月1日を予定にしています。背景には沿線の人口減少や利用者の減少、さらにはモータリゼーションの影響があるのです。
これまでの経緯
広見線は1920年に開業し、地域住民にとって重要な交通手段となってきました。しかし、近年の道路網の整備により、車社会が進展したことで利用者数が減少。その結果、名古屋鉄道は沿線市町に対し、持続可能な運営が難しいとの報告を行いました。
2010年以降、沿線市町は協力して利用促進策を講じてきたものの、残念ながら効果は限定的でした。特に新型コロナウイルスの影響で人々の移動スタイルにも変化が生じ、利用者数はさらに少なくなってしまいました。これにより、収支改善の見込みも立たず、設備の老朽化も問題視されていました。
廃止の正式決定
2023年、名古屋鉄道は沿線市町に対し、現行の運行方法による継続が困難であることを伝え、みなし上下分離方式による存続協議が行われました。しかし、地域の協議が終了したことを受け、名古屋鉄道は最終的に廃止を決断しました。
廃止概要と影響
廃止される路線は新可児駅から御嵩駅までの約7.4km。2029年4月1日を廃止予定日とし、2026年8月4日には国に廃止の届出を提出予定です。
開業日と駅の所在地
- - 開業日: 1920年8月21日
- - 駅の所在地:
- 新可児駅(可児市)
- 明智駅(可児市)
- 顔戸駅(御嵩町)
- 御嵩口駅(御嵩町)
- 御嵩駅(御嵩町)
2025年度の輸送人員は約78万人と見込まれていますが、この数値も廃止決定を受けてのものとなります。各駅の一日平均乗降人員は明智駅741人、顔戸駅176人、御嵩口駅247人、最も多い御嵩駅でも1,099人と、決して多くはありません。
結び
この路線の廃止は、地域住民にとって非常に大きな影響を及ぼすことになります。公共交通の選択肢が減ることで、特に高齢者や移動手段のない住民の生活に困難をもたらす可能性があります。名古屋鉄道は運営の収支を考慮しつつ、地域との協力方法を模索し、より良い公共交通のあり方を求めていく必要があります。これからの地域交通がどのように変化していくのか、今後の動向に注視が必要です。