カリモク家具、初の海外デザインイベント出展
愛知県知多郡に本社を構えるカリモク家具が、2025年6月26日から29日にかけてアメリカ・ロサンゼルスで開催される『Los Angeles Design Festival』に初めて出展することが決まりました。
このイベントでは、同社がロサンゼルスを拠点とするデザインスタジオWAKA WAKAと共同開発した新しい家具ブランド「WAGETSU(わ月)」を世界初公開します。
WAGETSUの誕生背景
「WAGETSU」は、カリモク家具とWAKA WAKAが取り組んできたプロジェクトで、日本の伝統的な和家具を現代的な視点で再解釈し、新たなライフスタイルを提供することを目指しています。
このブランドは、2025年1月に東京・西麻布に位置するKARIMOKU RESEARCH CENTERで開催された展示「KARI KARI MOKU MOKU WAKA WAKA」で19点のプロトタイプを発表後、いよいよ海外デビューを果たします。
Atmospherizm:新たな空間体験
『Los Angeles Design Festival』においては、「Atmospherizm」というテーマのもと、WAKA WAKAの空間ディレクションで「WAGETSU」の独自の世界観を表現します。
“Atmosphere”という言葉を基にしたこの造語は、空間が持つエネルギーやムードを再定義し、新しいライフスタイルを提案するものです。
これにより、伝統的な日本文化と現代の欧米文化が融合した新しい生活空間を創造しようとしています。
日本の伝統と現代の感性
「WAGETSU」の家具は、日本の陰翳礼讃を基にした美的意識を現代の暮らしに応用したものです。日本のデザイン文化は、柔らかな光や影の中に豊かさを見出し、これをシンプルかつ機能的なアイテムに落とし込むことを可能にしています。
座椅子を中心にした様々な家具アイテムが展開され、どれもユニークなプロポーションやカラーを持ち、現代の生活に自然に溶け込むようデザインされています。
さらに、優れた張り込み技術や木材へのプリント技術、鏡面仕上げなど長年培った製造技術も活かされており、これらが「WAGETSU」の大きな魅力の一部となっています。
展示会の詳細
会場はロサンゼルスのAtwater地区にあるSmall Officeです。
このクリエイティブな空間において、WAGETSUの家具シリーズを展示し、参加者に新たな空間体験を提供します。展示タイトルの「Atmospherizm」は、空間そのものの感性的要素に着目し、新たな空気感を創造することを目的にしています。
また、展示期間中には、特別なレセプションや京都の老舗茶園「堀井七茗園」と共同制作したオリジナル煎茶の試飲なども企画されています。
自由に参加できるこのイベントでは、観る人々に心地よい空間を提供し、現代のライフスタイルに新たな価値をもたらすことを目指しています。
2025年の開催までの間、カリモク家具の新たな挑戦から目が離せません。