九州大学病院が「ユビーDPCサポーター」を導入
九州大学病院(福岡県福岡市)では、Ubie株式会社が提供する「ユビーDPCサポーター」を導入し、年間6,500万円以上の収益改善が見込まれています。この取り組みは、AIを活用した診療報酬請求業務の支援により、病院経営の効率化と医療の質向上を目的としています。
背景と導入目的
現在、多くの医療機関が赤字経営に苦しんでおり、その原因としては人員不足や経験の差による診療報酬の適正請求の難しさが挙げられます。特に、DPC制度においては、コーディングミスが診療報酬の不適切請求を引き起こす要因となっています。この問題に対処するべく、九州大学病院ではUbieとの協力のもと、2024年11月から「ユビーDPCサポーター」の試験運用を開始しました。
具体的な支援内容
「ユビーDPCサポーター」は、AIを基盤にしたコーディング業務支援ツールです。このツールは、従来のコーディングツールに比べ、医師や看護師の診療録から自然言語の分析を行い、最適なコーディングを提案します。実際のデータをもとに行った検証では、90%の一致率が確認され、AIが人の目では見落としがちな情報を補完することで、収益改善に大きく寄与することが期待されています。
収益改善の具体例
導入された結果、以下のような具体的な収益改善の事例が見られました。まず、ある患者の化学療法に関する主病の記載が不適切であったため、腸閉塞を主病とすることが適当とされ、7,534点の収益改善につながったケースがありました。また、別の患者の手術に関するコーディングも見直され、9,052点の収益向上が実現しました。
今後の展開
九州大学病院は、得られた成果を基に、DPCコーディング業務のデータ活用を進め、リアルタイムでの運営の質向上を目指しています。また、他の業務領域でもこのAIのノウハウを活用する予定です。Ubieも、既存の成功を踏まえ、「ユビーDPCサポーター」の提供を全国の医療機関に拡大し、さらなる効率化と収益改善を図ります。
医療現場への影響
この取り組みは、医療従事者の負担を軽減し、患者に向き合う時間を増やすことにつながります。医師や診療情報管理士は、AIの提示により質の高いコーディングが可能となり、患者ケアに専念できる環境が整います。
まとめ
九州大学病院が「ユビーDPCサポーター」による収益改善の取り組みを通じて、医療現場のDX推進と患者中心の医療サービスの提供が期待されています。Ubieが提案するAIソリューションは、今後も医療機関の支援を続け、持続可能な医療体系の構築に寄与していくでしょう。