建設DXが進まない理由を探る
建設業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)および建物情報モデリング(BIM)の進捗が思わしくない現状を受け、野原グループのBuildApp総合研究所が「建設DX実態調査レポート2026」を7月1日に発表しました。本レポートは、2021年から2025年にかけてのデータを基に、業界の現状と課題を体系的に示しています。
1. 公開の背景
なぜ建設業界ではDXが進まないのか。その一因として挙げられるのが、2024年に実施される時間外労働規制の強化と「2025年問題」による熟練人材の大量退職です。これにより人手不足が一層深刻化しています。DXが期待される一方で、現場では依然としてアナログ的な業務が多く、デジタル化の促進が十分でないことが実情です。
BuildApp総合研究所では、業界の構造的な課題を把握するために定点調査を実施し、調査データを経年で再整理しました。これにより、「現場の課題の変化」と「なぜDXが進まないのか」という根本的な問いに対する示唆を提供しています。
2. レポートの内容
2.1 デジタル化への不安
常にデジタル化に対する不安がつきまといます。特に、施工現場では新しい技術を導入する際、既存の業務フローからの脱却が難しいため、抵抗感が大きいのです。これは、悪印象が定着する要因ともなっています。
2.2 ゼネコンとサブコンの壁
ゼネコンとサブコンの間には大きな壁があり、直接的なデータの調整が難しく、新しい技術の導入が進まない原因となっています。企業の規模や業態によって、デジタル化の障壁は異なり、特に資金面や技術力に影響されやすいというデータもあります。
2.3 工期遅延の真因
スキルの高い職人が不足していることで、工期が遅れる現象が全ての工程に影響を及ぼします。特に、残業規制によって後工程へ負担が集中してしまうことが問題になっています。これにより、現場の負担が一層重くなり、デジタル化への移行が遅れています。
2.4 BIMとフロントローディングの重要性
BIMの活用が進むことで、施工の効率化が期待されていますが、運用体制には課題も残ります。また、発注者の理解不足が、早期合意形成を妨げています。これに対し、フロントローディングの標準化や効率的な契約方法が求められています。
2.5 課題解決への提言
本レポートでは、受発注形態や契約を見直し、リスクの分散と協力体制の構築を提案しています。また、BIMを活用して全体のデータを一元化することで、業務の効率化を図れると示唆しています。
3. 結論
建設業は、デジタル化を進めることで生産性の向上が実現できます。データを一元管理し、発注者から施工者までが繋がることで、建設業界の構造改革を進め、より良い働き方に変えていくことが不可欠です。本調査レポートは、これからの建設業界の未来を切り拓くための重要な指針となるでしょう。
4. 参考情報
レポートの詳細は、BuildAppのウェブサイトから無料でダウンロード可能です。興味のある方はぜひ一読をお勧めします。詳細は
こちらから。