新型モータ設計発表
2024-08-02 18:48:07

STマイクロエレクトロニクス、新型モータ駆動用リファレンス設計を発表

STマイクロエレクトロニクスが新たに発表した750Wのリファレンス設計



STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM)は、生活家電や産業機器向けの新しい750Wモータ駆動用リファレンス設計「EVLDRIVE101-HPD(High Power Density)」を発表しました。この設計は、わずか50mmの直径の円形プリント基板に、3相ゲートドライバIC「STDRIVE101」、STM32G0マイクロコントローラ(マイコン)、パワー段を統合しています。

高電力密度と超低消費電力の実現



EVLDRIVE101-HPDの最大の特徴は、スリープ・モードでの消費電力が1uA未満という超低消費電力を実現している点です。この特性により、ヘアドライヤーやハンディ掃除機、電動工具、ファンなどのコンパクトな機器に直接組み込むことが可能となり、さらにはドローンやロボット、ポンプ、FAシステムといった産業用機器の駆動にも適しています。これにより、様々な用途で活用されることが期待されます。

柔軟なモータ制御



リファレンス設計には、強力で小型の3相ゲートドライバ「STDRIVE101」が搭載されており、モータ制御方法を柔軟に選択できます。台形波制御やベクトル制御(FOC)、センサ付きまたはセンサレスのロータ位置検出まで、多様なモータ制御が行えるため、アプリケーションの要件に応じて最適な操作が可能です。

STDRIVE101は、600mAの電流駆動能力を持ち、5.5V~75Vで動作するため、幅広い低電圧アプリケーションに対応します。また、ハイサイド/ローサイド・ゲートドライバ用のリニア・レギュレータとドレイン・ソース間電圧(Vds)のモニタリングによる保護機能も組み込まれており、安全性の向上にも寄与しています。

加えて、外部入力ピンを備えており、ハイサイド/ローサイド・ゲートへの直接制御やPWM制御を選択することができます。この柔軟性は、様々な設計需要に対して応えるものです。

システムの安全性と効率性



EVLDRIVE101-HPDのパワー段には、60V耐圧のSTripFET F7シリーズMOSFET「STL220N6F7」が使用されており、1.2mΩの低オン抵抗で効率的な動作を実現しています。このMOSFETは、プラグ・アンド・プレイ型のコネクタにより、モータと容易に接続できるうえ、高速のパワーオン回路が内蔵されているため、アイドル時には電源との接続を断つことでバッテリ駆動アプリケーションの駆動時間を延長します。

また、Vdsモニタリングや低電圧ロックアウト(UVLC)機能、過熱保護、クロス導通保護など、様々な保護機能が組み込まれています。これにより、システムの安全性と効率性が大幅に向上し、多様な運用条件のもとでも安定した性能を発揮します。

購入方法と価格



EVLDRIVE101-HPDは、STマイクロエレクトロニクスのオンラインストア「eSTore」にて購入することが可能です。価格は約92.00ドルとなっており、すぐに使用を開始できるため、多くの企業や開発者にとって非常に魅力的な製品です。詳細情報や仕様については、STの公式ウェブサイトにアクセスして確認できます。

企業情報



STマイクロエレクトロニクスは、50,000名以上の従業員を抱える世界的な半導体メーカーです。持続可能な社会の実現に向け、様々な半導体ソリューションを提供しつつ、顧客のビジネス創出をサポートしています。STのテクノロジーは、スマート・モビリティや電力エネルギーの管理効率化に寄与しており、カーボン・ニュートラルの実現に向けた取り組みも進めています。


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会社情報

会社名
STマイクロエレクトロニクス
住所
東京都港区港南2-15-1品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220

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