音響機能を壁に組み込む新たな壁装ソリューションの登場
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(以下「PxDT」)と、壁装材の大手企業である株式会社サンゲツは、音響制御技術「iwasemi(イワセミ)」を活用した新しい吸音パネル「iwasemi OC-β(イワセミ オーシー・ベータ)」の共同企画を始動しました。これは、音響技術と壁紙のデザインを融合させ、空間の価値を高めることを目指しています。
吸音を「貼る」から「組込む」へ
今までの吸音パネルはデザイン上で視覚的に主張しすぎることがあり、多くの場合、設計の後から追加するものでした。このことが「意匠と音響の分断」を生み出していました。PxDTとサンゲツは、この課題を解決するために手を結び、iwasemi OC-βを活用した吸音モジュールの共同開発に着手しました。このパネルは、音響機能をデザインの内部に組み込むことをコンセプトにしています。
新発想の「吸音装置」
「iwasemi OC-β」は、特許を取得した音響メタマテリアル構造により音響エネルギーを背後に誘導し吸音する斬新なモジュールです。この設計により、以下のような価値が提供されます。
1.
会話音に特化した吸音性能 - 人の話声に適した周波数帯(500〜1000Hz)に対して効率的に吸音し、コミュニケーションの質を向上させます。
2.
音響設計とデザインの融合 - 吸音素材を壁紙の裏側に設置することで、視覚的には吸音材の存在を感じさせない空間を実現します。これにより、美しいデザインと優れた音響環境を両立させます。
実証実験の成功
2026年6月には、サンゲツのPARCs Sangetsu Group Creative Hub(東京・日比谷)にて、iwasemi OC-βと実際の壁紙を組み合わせた吸音パネルを設置し、その効果を実証する実験が開始されます。初期の実験では、残響時間の測定を行い、デザイン性と音響性能の両方で確かな効果が確認されました。
今後の展望
PxDTは、iwasemi OC-βを建築やインテリア、装飾材の各分野と連携しながら、さまざまなプロジェクトを展開する計画です。彼らは単なる音の問題解決にとどまらず、空間を活用する手段として「閑さ」の価値を体現するような設計を模索しています。この新たな吸音パネルが、働く環境や教育、文化、観光においても大きなインパクトをもたらすことが期待されています。さらに、PxDTは共同開発やプロジェクトに参加したいパートナーも募集しています。
結論
新たな音響制御技術を壁装材に組み込むことで、PxDTとサンゲツは空間設計の未来を変える可能性を秘めています。音響とデザインのシナジー効果により、より快適な生活空間が実現することでしょう。今後の進展にも目が離せません。