ロールス・ロイス社、IFS Cloudでサービス効率と持続可能性を強化へ

ロールス・ロイス社がIFS Cloudを導入

2024年10月15日、米国フロリダ州オーランドにて、エンタープライズソフトウェアプロバイダーIFSがロールス・ロイス社のパワーシステムズ部門によるIFS Cloudの導入を発表しました。この導入により、パワーシステムズ部門はサービス運用の最適化を推進し、効率性と持続可能性、さらに成長を目指しています。

IFS Cloudがもたらす革新

パワーシステムズ部門は、1万人以上の従業員を抱え、サービスレベルアグリーメント(SLA)の達成を重視し、新たなサービス提供の方法を模索していました。IFS Cloudは、産業用AIの力を駆使し、高度なリアルタイムデータ分析とダイナミックスケジューリング機能を提供します。これにより、サービスワークフローの合理化が実現し、顧客に対してより正確で迅速なサービスの提供が可能になります。

具体的には、IFS Cloudのプランニング・スケジューリング・最適化(PSO)モジュールを使用することで、サービスデータの可視化が向上し、長期メンテナンス契約の拡大やスペアパーツの売上増加が見込まれています。この最適化によって、スケジューリングの精度が向上し、初回修理率の向上にも寄与するでしょう。

未来を見据えたシミュレーション機能

さらに、IFS CloudにはWhat-If Scenario Explorer (WISE)と呼ばれるシミュレーション機能が搭載されています。この機能を活用することで、リソース配分やメンテナンススケジュールのシミュレーションが行え、潜在的な課題を予測しつつ、リソースの使用効率を高められます。

ロールス・ロイス社パワーシステムズ部門のJoern Lindstaedt副社長は、「さまざまな選択肢の中で、IFS Cloudの機能が当社のサービス運用を劇的に変えることができると確信しました。従って、IFSは我々のパートナーとして最適な選択肢であると考えています」と述べています。

業務プロセスの自動化

パワーシステムズ部門は、計画と配車のプロセス大部分を自動化することにより、人的介入を減少させ、配車担当者が迅速に業務に慣れることができる環境を整備します。これにより、サービスアポイントメントの管理やスケジュールの調整が容易になり、全体的な業務効率が向上します。

IFSのサービスマネジメント部門のJames Lewisは、ロールス・ロイスとの提携を歓迎し、「IFS Cloudを活用することで、初回修理率が向上し、応答時間が短縮され、データに基づいた意思決定が可能になります。これにより、全世界の顧客に対して優れたサービスを提供することが期待されます」と語りました。

グローバルオペレーションの最適化

IFS Cloudはエンジンのパフォーマンスやリソースの可用性、サービスニーズに関するリアルタイム分析を行います。これにより、パワーシステムズ部門のグローバルオペレーションにおけるメンテナンスと交換の管理がさらにプロアクティブになります。

このプラットフォームは世界175カ国にわたり、1,200以上の拠点で1,000人のユーザーに展開されています。ロールス・ロイス社は、この展開を通じて、イノベーションと卓越したカスタマーサービスを実現するというコミットメントを強調しています。