株式会社ミロク情報サービス(MJS)が、インボイスチェーン分科会を通じて新たな報告書『インボイスチェーン分科会 STEP1 報告書』を発表しました。この報告書は、商取引の標準化を目指すプラットフォームの構築に向けた重要なステップとなります。デジタル時代における金融インフラの整備を進めるため、MJSは2024年5月に設立されたデジタル通貨フォーラムに参加し、社会の経済課題に取り組んでいます。このフォーラムは、119の企業や自治体、団体が集まり、デジタル通貨DCJPYの価値や実用化を検討する日本全体の取り組みです。
インボイスチェーンとは
インボイスチェーンは、発注システムから会計システムに至るまで企業間のトランザクションをシームレスに結びつけるプラットフォームです。この統合により、企業同士の取引が一層効率的になることが期待されます。しかし、現在の日本では、受発注業務を行う際の各社のシステムが互いに連携せず、会計担当者は手動で債権債務情報の確認を行わざるを得ない状況です。この課題に対処するため、MJSはすでに導入されている既存システムの利活用を基に、新たな機能を持つ基盤構築を目指しています。
報告書のポイント
『インボイスチェーン分科会 STEP1 報告書』には、以下の重要な考察が盛り込まれています。
1.
インボイスチェーンの概要:ビジネス間の取引におけるインボイスチェーンの価値を概説し、どのように社会実装されるべきかを示します。
2.
データフォーマットの考え方:参与企業の経理担当者からのフィードバックを基に、EDI利用企業や未利用企業が直面する課題の解決策やデータフォーマットの具体例を提示しています。
3.
今後の取り組み:今後の運営体制や調査テーマに関するロードマップを示し、次のステップへと移ります。
この報告書は、企業がデジタル化を推進し、業務効率を高めるための指針として機能することが期待されています。特に、総務や経理の業務プロセスの効率化は、企業全体のパフォーマンス向上につながるでしょう。
分科会の構成
インボイスチェーン分科会には、さまざまな業種の企業が参加しています。大手会計システムを持つ企業、製造業、流通業などが集まり、業界の標準化を図っています。新たな基盤を設けることで、企業の相互接続性が高まり、無駄の少ないビジネス環境が整うことが目指されています。このように、ミロク情報サービスは、企業間取引の未来を見据えた重要な役割を果たしています。
まとめ
株式会社ミロク情報サービスの取り組みは、デジタル化が進む現代において、企業間取引の標準化による効率化とそれによる経済発展を実現する上で、重要な役割を果たすことが期待されています。デジタル通貨フォーラムとの連携を通じて、持続可能なビジネス環境の創出に貢献していくでしょう。