埼玉県美里町、BtoBプラットフォーム導入で請求書処理を劇的に改善

埼玉県美里町、BtoBプラットフォームの導入で業務効率化

埼玉県美里町（児玉郡美里町）は、株式会社インフォマートが提供するクラウドサービス「BtoBプラットフォーム請求書」を導入しました。この取り組みにより、年間約1万1,000件の請求書が紙からデジタルに移行され、業務の効率化が図られています。

課題の背景

美里町では、多くの取引事業者から紙の請求書を受け取り、会計業務が煩雑でした。請求書の開封、仕分け、財務会計システムへの登録までの作業には、多くの手間がかかっていました。取引先ごとに異なるフォーマットが障害となり、確認作業も煩雑で、1件当たりの処理において10～15分を要することもしばしば。年間で推計すると、約2,750時間に相当します。また、紙請求書には紛失のリスクや支払い遅延の可能性もあり、業務全体の効率が低下していました。

こうした状況の中で美里町は、業務のデジタル化を進めることを重要課題として掲げていました。

導入の決め手

美里町は、取引事業者に負担をかけず、使いやすい電子請求システムを求めていました。更には、内閣府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金」を活用した支援も魅力的でした。こうして、2025年3月から「BtoBプラットフォーム請求書」の正式運用が開始されました。

導入による効果

1. 業務効率化と負担軽減

「BtoBプラットフォーム請求書」が導入された結果、請求書のフォーマットが統一され、役場内の業務プロセスが大幅に簡素化されました。PDFを画面上でダウンロード可能となったことで、スキャン作業が不要になり、作業時間も短縮。取引事業者も郵送や持参の負担が軽減され、双方にメリットが生まれました。

2. リスクの低減とペーパーレス化の推進

紙の請求書に伴う紛失や支払い遅延リスクが大幅に軽減され、役場全体のペーパーレス化が進みました。財務会計システムのデジタル化と相まって、役場全体が効率化され、デジタル基盤が強化されつつあります。

今後の展望

美里町では、「BtoBプラットフォーム請求書」の利用促進のため、過去に取引のあった約1,000社の事業者に説明会を開催する予定です。取引事業者の半数が利用することを目指し、また2025年度内には財務会計システムのバージョンアップも計画しています。このアップグレードにより、請求書データの自動登録が可能になるため、さらなる業務効率の向上が期待されています。

最終的には、中心的なデジタル文化の構築を目指し、関連する書類の管理にも利用を広げていく計画です。