株式会社ジェイテクト、水素社会の構築に向けた新たな一歩
株式会社ジェイテクト(愛知県刈谷市)が、2024年11月25日付で水素バリューチェーン推進協議会(JH2A)に正式に加盟した。この決定は、同社が掲げる「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」という2030年ビジョンに基づくものであり、今後の水素社会の構築に向けた大きな意義を持つ。
ジェイテクトは、豊富な経験と専門知識を持つ企業であり、水素関連の製品開発にも力を入れてきた。特に、2000年代初頭に油圧式パワーステアリングで培った流体技術があり、それを生かして水素関連製品の開発を進めている。2014年からは、商業用の水素燃料電池自動車向けに高圧水素バルブや減圧弁を供給しており、今でもその供給を続けている。
水素バリューチェーン推進協議会への加盟の背景
水素社会の実現には、技術革新と供給サイド、需要サイドのつながりが不可欠である。ジェイテクトの加盟は、さまざまな企業との提携を通じて、これまで個別に進めてきた水素関連事業を加速させる狙いがある。カーボンニュートラルの実現が求められる時代にあって、水素社会の構築には新たな技術とビジネスモデルが必要だ。
JH2Aは、2022年4月に設立され、現在448の企業が加盟しており、共同で水素の需要創出、技術革新によるコスト削減、資金供給の課題に取り組んでいる。ジェイテクトは、この協議会への参加を通じて、自社の専門知識と技術をさらに発展させ、社会に貢献することを目指している。
今後の展開
ジェイテクトは、今後、乗用車向けだけでなく商用車、建設機械、鉄道、さらには船舶やドローンなどの大型モビリティ分野においても、水素関連製品の提案を行う予定だ。また、同社は「ソリューション共創センター」を開設し、企業や顧客との共創により、実際のニーズに応じた具体的なソリューションを提供する。
「地球のため、世の中のため、お客様のため」というジェイテクトの基本理念を実践しつつ、カーボンニュートラルや循環型社会の実現にも寄与する形で、水素社会の発展に力を注ぎ続ける。
結論
水素バリューチェーン推進協議会への加盟は、ジェイテクトにとって新たなビジネスチャンスの扉を開くものである。この取り組みが社会全体の水素社会構築に寄与することは間違いなく、今後の展開が非常に楽しみである。