介護食の新たな挑戦
2018-06-27 13:00:07

食事が未来の医療に!『SAWARABI HAPPY FOOD PROJECT』の新たな挑戦

食事が未来の医療に!『SAWARABI HAPPY FOOD PROJECT』の新たな挑戦



日本の高齢化率は2017年時点で27.3%を超え、ますます進行しています。この現状を背景に、国立長寿医療研究センターの調査によると、摂食・嚥下障害者が多く、介護施設や病院では「食事の内容」に対する満足度が低いというデータが明らかになりました。

この問題に立ち向かうべく、始動したのが『SAWARABI HAPPY FOOD PROJECT』です。このプロジェクトでは、個々の食のニーズに応える高齢者向け介護食を提供することを目指し、第一弾として分子調理メソッドを用いた「にぎらな寿司」を開発しました。この寿司は、嚥下機能が低下した高齢者でも安心して楽しめるように工夫されており、食材の特性を最大限に活かした調理法で作られています。

「にぎらな寿司」の魅力



「にぎらな寿司」は、鮨飯や寿司ネタをムース状に加工し、スプーンで盛り付ける新しいスタイルの寿司です。そのため、箸を使いにくい方でも手軽に食べることができ、さまざまな嚥下レベルに応じてメニューが調整可能です。特に、「口中調味」と呼ばれる技術により、食事が口の中で味わい深さを増すことも大きな特徴です。これにより、利用者はより豊かな味の体験を得られます。

この介護食の開発には、さわらびグループのCEO・DEOである山本左近がリーダーとして参加し、クリニカルフードプロデューサーの多田鐸介氏や大学の教授らが協力してきました。具体的にはネタの種類や味付け、やわらかさを柔軟に選ぶことができるため、個々の嗜好や健康状態に合わせた提供が実現しました。特に、酢飯やネタのテクスチャーの調整によって、嚥下が困難な方でも食べやすいメニューが可能となっています。

実証実験で見る効果



『にぎらな寿司』の開発にともない、完食率を測定するための実証実験が行われました。この実験では、利用者の食事前後の画像をAIを用いて分析することで、完食の度合いを定量化しています。実験は6月7日と21日に実施され、施設利用者や病院の患者など18名が参加しました。食事は嚥下レベルに応じた3つのタイプから用意され、参加者一人ひとりの食事の様子を記録しました。これにより、食の嗜好や体調の変化を見える化し、将来的な予防医療への理解を深めることが期待されています。

未来の展望



さわらびグループは、今後も「おいしい食事」を追求し続け、食事が健康を支える礎となることを目指しています。この『SAWARABI HAPPY FOOD PROJECT』が、医療と食の新たな関係を紡ぎ出し、高齢者がより良い食生活を送れるようになることへの期待は大きいです。さあ、未来の医療と食の関係に、私たちも目を向けてみませんか?プロジェクトの詳細は、YouTubeでご覧いただけます。

会社情報

会社名
社会福祉法人さわらび会
住所
愛知県豊橋市浪の上町7-2
電話番号
0532-54-3401

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