令和7年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査
令和7年11月14日、文部科学省と厚生労働省は令和8年3月に卒業予定の大学等の就職内定状況について調査を行い、その結果を公表しました。これによると、2023年10月1日現在の大学生の就職内定率は73.4%となっており、前年同期比で0.5ポイントの増加を記録しています。示されたデータは、学生たちの就職活動の進捗状況を浮き彫りにしています。
就職内定率の内訳
- - 大学(学部): 73.4%(前年同期比 +0.5ポイント)
- - 短期大学: 38.4%(前年同期比 -3.9ポイント)
- - 大学等(大学、短期大学、高等専門学校): 70.9%(前年同期比 +0.1ポイント)
- - 専修学校(専門課程を含む): 70.1%(前年同期比 +1.3ポイント)
このデータに基づくと、大学の就職内定率は引き続き高い水準を維持している一方、短期大学の内定率は大幅に減少していることが明らかになりました。この状況は、雇用市場の変動や業種による影響を反映している可能性があります。
調査の概要
調査は、112校の大学、短期大学、高等専門学校、及び専修学校を対象に、6250人の学生を抽出し実施されました。調査方法としては、電話や面接を通じて、就職希望の有無や内定状況について確認されています。
この結果から、大学卒業予定者の就職状況は例年よりも良好である一方、特定の学校群や性別において差異が見受けられることが示されました。
男女別の就職状況
調査の結果、男子大学生の就職内定率は71.5%、女子大学生は75.8%であり、女子大学生の内定率は前年同期から1.3ポイント上昇しています。国公立大学においては、男子が68.5%、女子が74.4%と、男女間で若干の開きがあります。
文系・理系の傾向
文系学生と理系学生の就職内定率はそれぞれ73.4%、73.6%であり、両者ともに前年同期から若干の上昇が見られました。これは、企業が理系人材を求める傾向が続いている一方で、文系学生においても内定が増加しつつあることを示しています。
地域ごとの違い
地域別のデータでは、関東地区が81.1%と最も高い内定率を示しましたが、前年同期比で2.5ポイントの減少が確認されています。この地域の内定率の低下は、特定の業種や経済動向に影響を受けている可能性が考えられます。
今後の展望
文部科学省は、引き続き大学と新卒応援ハローワークとの協力を強化し、就職支援活動を推進していく方針です。また、若年者の就職環境をより良くするためのキャリア教育や支援プログラムについても注力していくとしています。
この調査結果は、大学卒業予定者の状況を把握する上で重要な資料であり、今後の就職活動に向けた動向を映し出しています。各大学もこのデータを参考に、卒業生の就職支援に繋げていく必要があるでしょう。