グーテンベルクが資金調達を実施
日本のものづくりを支えるスタートアップ、グーテンベルクが3,000万円の資金調達を行いました。この資金は、同社の主力製品である高速造形が可能なFFF方式の3Dプリンター「G-ZERO」の開発と製造体制を強化し、販売促進に向けて活用されます。
資金調達の背景
近年、製造業における3Dプリンターの役割は急速に拡大しています。これまでは試作・一品物の製作に多く使われていましたが、将来的には最終製品の生産過程でもその役割が期待されています。その中で、FFF式3Dプリンターはプラスチック材料を用いることで幅広い応用が可能であるため、多くの企業から注目されています。グーテンベルクは、国内の3Dプリンター需要を満たす企業へと成長し、開かれた製造業を実現することを目指しています。
G-ZEROの特徴
「G-ZERO」は、2022年6月から販売が開始された業務用のFFF式3Dプリンターです。最大500mm/sという驚異的な造形速度を誇り、これまでの3Dプリンターが抱えていた「遅い」という欠点を克服しました。そのため、大きな造形物でも短時間で製作が可能になるほか、試作や一品物を素早く仕上げることができます。
この高速性により、これまで時間的な制約から使いにくかった場面でも、G-ZEROの導入が見込まれています。たとえば、企業のR&D部門や学校の授業中など、時間が限られた状況でも効率的に活用できるでしょう。また、中量生産にも対応している点が、さらなる市場拡大に寄与するであろうことが期待されています。
G-ZERO展示商談会
グーテンベルクは、2022年6月15日(水)に東京都大田区産業プラザPiOで「G-ZERO展示商談会」を開催します。この商談会では、実際の造形デモやサンプルが展示され、製品の購入に関する相談も受け付けています。
事前申し込みは以下のリンクから可能です。
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引受先のコメント
資金提供を行った東京管材株式会社の代表取締役、蓑輪宏晃氏は、グーテンベルク社とその周囲に集まる多様な人材から新たな産業創出の可能性を感じているとコメントを寄せました。一方、フューチャーベンチャーキャピタル株式会社のアソシエイト石坂颯都氏は、3Dプリンター市場の拡大の中で、グーテンベルク社のハードウェア開発力に注目し、国内のデファクトスタンダードを目指す意気込みに期待を表明しました。
まとめ
グーテンベルクの資金調達とその背景には、ものづくりの革新を促進し、3Dプリンター技術を新たなステージへ押し上げたいという強い思いがあります。高速造形が可能なG-ZEROの登場は、国内の製造現場において新たな可能性を拓くと期待されています。今後の展開から目が離せません。
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