新たな組織論の視点とその意義
2026年4月22日、株式会社日本能率協会マネジメントセンターより、株式会社人としての器の代表取締役である羽生琢哉の初著書『組織の器 なぜ「正しい」取り組みを導入しても人と組織は変わらないのか?』が発行されます。この書籍では、個人の成長から組織全体の変革に至るまで、「器」という概念を中心に据えた新たな視点での組織論が展開される予定です。
著者の背景と専門性
羽生琢哉は、人事や組織行動に関する専門家であり、企業人事との連携を行いながら、理論と実践の双方からアプローチしています。2021年に慶應義塾大学大学院で「人としての器」研究チームを立ち上げ、以降、研究成果をもとに対話型ワークショップ「器物語(いれものがたり)」を50回以上開催してきました。彼の研究では、現場の課題に耳を傾け、その知見を本書に集約しています。
「器」の視点からの根本的理解
本書の中核となる「器」の概念は、感情、態度、自我、認知の4つの要素で構成されており、構造的に定義されているとされています。例えば、日本の企業で導入されている新人事制度が社員に受け入れられていない現状や、著者自身が組織の変革を目指した際に直面した壁についての実体験が背景にあります。このような現実を踏まえ、本書では「なぜ人や組織が変わらないのか」という問いに向き合い、その答えを「器」の観点から探究しています。
個人の成長と組織の変革
個人の成長は組織全体の効力と不可分であると羽生は説いています。いわゆる「正しい施策」を導入しても、組織内の人間関係やエンゲージメントが低ければ、期待した結果は得られません。本書では、個々の器を育てることが組織全体の器を広げるために必要であるとし、人事システムのリデザインにまで言及しています。その中で、採用、評価、育成、離職防止、キャリア開発など多岐にわたる取り組みを提案します。
日本文化と組織論の交差点
特に注目すべきは、日本的思想とも深く結びついた「器」の考え方です。老子や仏教の思想を現代の組織論と融合させることで、単なる施策の羅列では達成できない深い理解が得られるとされています。本書は、個人の成長と組織の変革を繋げることで、現代社会が直面する多くの課題に対する指針を与える一冊になるでしょう。
読者層と価値
本書は、特に人事担当者や経営層、部下の育成や組織の改善に向けて課題を抱えるリーダーたち、さらには自分自身や組織に対する漠然とした不安を抱えるビジネスパーソンに向けて書かれています。表面的なスキルに依存するのではなく、根本的な「あり方」を見つめ直すことが重要であると提言しています。
具体的な実践方法
本書では、理論的な解説の他にも、実際の事例やワークショップを通じて具体的な実践方法を提供しています。例えば、「ARCTモデル(蓄積→認識→構想→変容)」を用いた器の育て方や、4つのアプローチ(傾聴・問答・対峙・協働)を実践的に軸に置いています。
まとめ
羽生琢哉の『組織の器』は、組織論に新たな視点を提供し、個人や組織が根本から変わる手助けをする一冊として注目されています。今後のビジネスパーソンやリーダーたちの道しるべとなることは間違いありません。