鍛冶職人のフライパン
2020-12-09 10:00:04

鍛冶職人が生み出した「幸せフライパン」の魅力とは?

鍛冶職人が生み出した「幸せフライパン」の魅力とは?



12月9日から15日まで、日本橋高島屋で開催される「日本の手仕事~鍛冶工房 弘光展」に注目が集まっています。この展覧会では、Uターン鍛冶職人の小藤宗相氏が作成したフライパンが新たなトレンドとして話題を呼んでいます。彼の手がけた「みんながちょっとずつしあわせになるフライパン」は、すでに全国からの注文が殺到し、納品までに半年待ちという人気です。

フライパン誕生の背景



新型コロナウイルスの影響で物産展や展示会が中止になり、逆境に直面した小藤氏は、知人からの「フライパンを作ってほしい」という依頼を受け、新たな挑戦を決意しました。本来は刀や燭台の製作を行う鍛冶職人である彼が手掛けるフライパンは、独自の技術が詰まっています。鍋の持ち手部分は刀の鍔を作る際の持ち手を流用し、鍋部分には燭台の台座に使う技術を応用。こうして、あっという間に形になりました。このフライパンのパン肌は、まるで月面のような独特の質感で、機械では成し得ない手作りの温もりが感じられます。

鍛冶職人の技術が生み出す唯一無二の魅力



このフライパンは、製造過程において鍛冶屋の専門技術が存分に活かされています。市販の量産品とは異なり、手仕事の良さや職人の想いが詰まったアイテムです。特に、柄とパン部分を繋ぐ「みつがしめ」という技法は、唯一無二の美しさと機能性を持ち合わせています。そして、新たに小型のサイズも制作し、ソロキャンプなどでの使い勝手も非常に良いと評判です。

オリジナルセットの魅力



さらに、小藤氏はフライパン完成後、鍋敷きや手入れ用のたわしもセットにするアイデアを思いつきました。これもまた、コロナ禍で影響を受けた仲間の職人たちの協力を得て、組子や木工の技術を用いた鍋敷き、革のフック、そして石州和紙で包まれたバッグといったセット商品を完成させました。これにより、いくつもの職人の仕事が生まれ、購入する方々には、心温まる「ちょっとした幸せ」を提供しています。

手仕事の価値に気付くきっかけ



今の時代、物理的な距離が増す中で、心の距離を縮めてくれる手仕事のアイテムに対する関心が高まっています。人々は、量産品ではなく、職人の手で丁寧に作られた製品に価値を見出すようになっています。このフライパンセットを通じて、島根県の職人たちが生み出す伝統技術や温もりを実感し、新たな繋がりを感じてほしいと思います。小藤氏の技術を活かしたアイテムは、一見地味かもしれませんが、実は隠された価値が詰まっています。

島根の魅力を再発見



島根県は、都会から離れた場所に位置しているため、独特の地域性を持っています。鍛冶職人たちの作り出す製品だけでなく、彼らの人柄や美しい自然を見ることで、心の豊かさを感じることができるでしょう。今という時代にふさわしい、手仕事の良さを見つめ直し、あらためて島根県の魅力を感じてもらえたらと思います。

このように、「幸せフライパン」は単なる調理器具ではなく、手仕事の温かみや職人たちの情熱が詰まった作品であり、皆さんにその魅力をぜひ実感していただきたいです。

会社情報

会社名
島根県 政策企画局 広聴広報課
住所
島根県松江市殿町1番地
電話番号

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