地域発アウトソーシングで実現する育休支援と経営の新たな形
地域企業として新しい働き方を推進する株式会社ONEder circle(ワンダーサークル)は、宮城県仙台市を拠点に事業を展開するHRベンチャーです。代表取締役の板澤有人氏は、順調に成長する自社の業務において、2025年7月に経理担当が産休・育休に入ることによる影響を懸念していました。具体的には、経理業務が板澤社長に集中してしまう事態や、業務の属人化、さらには新規事業へのリソースを確保するための時間が奪われてしまうという課題があります。
新しいアウトソーシングへの挑戦
そんな中、ワンダーサークルは株式会社Palletが提供するバックオフィス・人事領域のアウトソーシングサービス「あっぱれHR」を導入することを決定しました。この取り組みは、地域に根ざしたアウトソーシングを通じて経営資源を確保し、地域人材に活躍の場を提供することを目指しています。
バックオフィス業務を他社に委託することは大きな挑戦でしたが、「共創するチーム文化」がワンダーサークルの理念と重なることが決め手となりました。実際に、「あっぱれHR」の導入により、給与計算や請求書の発行、業務フローの整理といった実務業務が進行中です。
実施内容と成果
現在、導入から3ヶ月が経過し、ワンダーサークルは部門間のコミュニケーション向上と業務プロセスの整備を進めています。特に強調されるべき成果は以下の4点です。
1.
経営者のリソース確保:業務をチームでシェアすることで、空いた時間を新規事業や戦略的思考に再配分できるようになりました。
2.
組織文化の進化:より明確なルールや期限の意識が浸透し、業務の属人化が緩和されました。
3.
働き方改革の推進:「週休3日制」を導入するための基盤が整いつつあります。
4.
地域での雇用機会創出:地域に根差した仕事が増えることで、地域在住者への新たな雇用機会が提供されています。
ワンダーサークルの未来
ワンダーサークルは、社員のアイデアを重視し、先進的な働き方改革の一環として「週休3日制の正社員制度」を2025年12月にリリース予定です。これにより、地域内で働きたい人々に新たな機会を提供できると期待されています。経営者がより戦略的な業務に時間を使えるようになると同時に、経営全体の生産性向上も図られています。
地域企業のロールモデルとしての役割
特に「人材不足」や「業務の属人化」、さらには「働き方改革」といった地域企業共通の課題に対する解決策として、ワンダーサークルの姿勢は注目を集めています。他の中小企業との連携を強化することで、地域経済全体のサポートにもつなげていく意向があります。
板澤社長のコメント
板澤氏は、「担当者が辞めたり産休に入ることによって会社が停止することは避けたい」と意気込みを語ります。そして、「人に依存せず、仕組みで変える時代が来た」と感じつつ、地域に根ざした企業と協力しながら共に成長するモデルを見据えています。
「あっぱれHR」により、地域内の人材と企業が結びつくことで、相互に成長できる持続可能なビジネスモデルを模索していく姿勢が印象的です。地域課題の解決と雇用の創出を実現するため、今後も注目を集める企業としての役割が期待されています。