EXORPHIAが資金調達
2022-05-19 12:00:09

次世代エクソソーム創薬の新たな一歩、EXORPHIAが2億円を調達

エクソソーム創薬企業EXORPHIAの資金調達



エクソソームを活用した創薬に取り組むスタートアップ、EXORPHIA(エクソーフィア)は、最近公表されたおいてKIIから2億円の資金を調達しました。この資金調達は、同社のパイプライン拡大と今後の成長戦略に向けた重要な一歩と位置付けられています。

エクソソームとその可能性


エクソソームは、細胞から分泌される微小な小胞で、RNAやタンパク質といったさまざまな分子を含んでいます。この特性を利用することで、標的となる細胞に対して効率的に治療成分をデリバリーすることが可能です。近年、エクソソームに関する研究が急速に進展し、年間1,000報を超える論文が発表されていますが、医薬品レベルの品質でエクソソームを分離・精製する技術はまだ確立されていませんでした。

EXORPHIAは2019年の設立以来、独自の研究を進め、エクソソームを高純度に濃縮・精製する新たなプラットフォーム技術「INPACT-EV™」を開発しました。この技術に基づいて創製された製剤EXP01は、特発性肺線維症や急性呼吸窮迫症候群といった肺障害のマウスモデルにおいて、高い薬効と安全性を示しています。

現在、同社は順天堂大学医学部附属順天堂医院との共同研究により、EXP01の作用メカニズムを解明する試みを進めています。また、製造工程の機械化を進めることで、エクソソームの安定した品質と収量の確保に成功しています。これにより、EXP01の治験実施がさらに加速し、2023年後半には米国におけるヒト初回投与試験の届け出を目指す予定です。

新たなパイプラインの展開


最近の資金調達を受けて、EXORPHIAは新しいパイプラインの開発を進める意向を示しています。新規パイプライン候補のひとつは、東京大学医科学研究所附属病院から提供された臍帯MSCを用いて創製したEXP02です。この新製剤に対しては、動物モデルを用いた薬効評価が行われる予定です。

さらに、エクソソームの表面や内部に機能分子をローディングする新技術を確立し、免疫系を調整することで特定の疾患に対する治療薬となる「エクソソームワクチン」の開発にも取り組む計画です。この研究は、東京大学の代表的な専門家と共同で進められ、多くの期待が寄せられています。

企業の成長戦略


EXORPHIAは、既存のパイプラインを臨床試験に進めつつ、エクソソーム創薬の可能性を最大限に引き出すためのさまざまな疾病に対するパイプラインの拡充を推進しています。今後の成長が見込まれるエクソソーム医薬品市場において優位な地位を築くことを目指しており、事業拡大のための新たな人材の採用にも力を入れる方針です。

株式会社EXORPHIAの代表取締役社長である口石幸治氏は、「エクソソーム創薬の可能性に注目してゼロから創業して以来、さまざまな投資家の支援に感謝しています。今回の資金調達は、さらなる技術基盤の強化に役立て、世界の市場で競争力を高める意義がある」と述べています。エクソソームの医療における革新が期待される中、EXORPHIAの今後の動向に注目が集まります。

会社情報

会社名
株式会社EXORPHIA
住所
東京都千代田区大手町1-6-1大手町ビル6階 Inspired.Lab
電話番号
03-6824-0550

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