消費意欲高まる!電通が発表した欲望未来指数
株式会社電通マクロミルインサイトが最新の「欲望未来指数」を発表しました。消費者の消費意欲が引き続き高い水準を維持し、どのようなトレンドが見られるのかを深掘りしていきます。
1. 「欲望未来指数」とは
「欲望未来指数」とは、消費者の消費に対する欲望の増減を測定する指標です。2021年から開始された「心が動く消費調査」に基づき、物価や景気といった外的要因ではなく、消費者自身の「買いたい」「欲しい」といった内面的な気持ちを可視化しています。最新の指数は250.0、前年同月比では5.4ポイントの減少です。しかし、この数値は前回・前々回の水準に近く、高い消費意欲が続いていることを示しています。
2. 欲望の種類と動向
調査からは、消費者の心を動かす「11の欲望」が明らかになりました。特に、「欲しいもの・したいことがある」と答えた人の割合は68.3%に達し、前回比1.5ポイントの増加を記録しています。しかし、この数字の陰には「満たしてくれるものに出会えていない」という消費者の声も見え隠れしています。
近年の調査では、新型コロナウイルスの影響が消費者の心理に色濃く残っており、「変わらない安定」を求める欲望が増加傾向にありましたが、この傾向は今後も見逃せません。特に、「役割でつながる欲望」や「腕を磨く欲望」は前回より大きく減少しており、消費者の関心の変化が伺えます。
3. セルフカルチャー消費の台頭
「欲望トレンド2026」では、新たに「セルフカルチャー消費」が注目されています。多様性が進む中で、消費者は「自分」を強く意識し、好きなものや文化を再編集する傾向が見られます。過去の体験や好きなものを見直す「平成女児」ブームがその例です。
このトレンドにおいて、個人のアイデンティティが重要視され、マーケティング戦略も進化していく必要があります。「自分向け」と感じられる商品やサービスが求められる中、企業は消費者の声に敏感に反応することが求められています。
4. 今後のマーケティング戦略
電通は、欲望に基づいた消費者理解を深めることで、企業のマーケティング活動を支援するための新たなアプローチを考えています。「心が動く消費」を通じて消費者がどのように満たされ、購入に至るのかを継続的に観察していく中で、より効果的な商品やサービスの提供に貢献していきます。
5. 結論
電通マクロミルインサイトの「欲望未来指数」と「欲望トレンド2026」は、現代の消費者がどのような欲望を持ち、どのように消費行動に影響を与えているかを示す重要な指標です。これからも消費者の心理を理解し、マーケティング施策を進化させることで、企業の成長を支えていく必要があります。