Too Good To Go、日本進出の新たな章
最近、フードロス削減を目指す「Too Good To Go(トゥーグッドトゥーゴー)」が日本法人を設立しました。新たに代表取締役として就任した大尾嘉宏人氏は、企業としてのビジョンを明確にし、日本の持続可能な食文化への道筋を描いています。###アジア初の進出
この日本法人の設立は、Too Good To Goにとって重要なマイルストーンです。アジア市場への進出は初めてであり、特に関西万博への参加に合わせて発表されたことに注目が集まります。デンマークの公式代表団として参加し、食品ロス削減に関する国際的な知見を日本に持ち帰る役割を果たす意向です。大尾氏は、食品ロス削減のための新たなアプローチを日本の文化に根差した形で展開することを目指しています。###「三方よし」理念の実践
参入の背景には、事業者と消費者、そして社会全体にとって利益となる「三方よし」の考え方があります。この理念の下、Too Good To Goは日本特有の「もったいない」という感覚を融合させることで、持続可能な食のあり方を提唱しています。大尾氏は、25年以上にわたる経営改善の経験を元に、Too Good To Goの日本市場でのサービスをリードし、食品業界と消費者との架け橋となることを目指しています。###フードロス削減の重要性
国連の持続可能な開発目標(SDGs)達成に向け、日本はフードロス削減に向けた着実な進展を見せています。2030年度までに、家庭からのフードロスを50%削減し、事業者からのフードロスは60%減少させるという目標が掲げられています。環境省の発表によれれば、国内では年間約2200万トンの食品廃棄物が発生し、そのうち約464万トンがまだ食べられる状態で捨てられているとのことです。Too Good To Goは、これらの問題を緩和するための実用的な手段を食品関連事業者に提供する一方で、消費者にとって魅力的な商品を手頃な価格で提供する方法を模索しています。###世界的な実績と今後の展望
Too Good To Goは、ヨーロッパ、北米、オーストラリアを含む19市場で、すでに5億食以上のフードロスを防いできました。日本でも、地域の小売店や飲食店、食品生産者と連携しながら、確立されたアプローチを日本の文化や市場のニーズに合わせて適応させていく予定です。大尾氏は、「私たちのビジョンは、おいしい食べ物を無駄にすることなく、確実に食卓に届けること」とし、多くの人々と共に日本においてもポジティブな変化をもたらせることを楽しみにしています。この取り組みを通じて、Too Good To Goは日本でのプレゼンスを拡大し、持続可能な食文化の育成に貢献し続けることでしょう。
また、大尾嘉宏人氏は、これまでTOPPANホールディングスや楽天グループ、アゴダなどでの経歴を持ち、日本法人の運営と戦略的な展開を担ってきました。2025年7月から現職に就任し、Too Good To Goの国内での活動を推進しています。