UiPathとHCLTechが提携、企業の自動化を加速する新時代へ

UiPathとHCLTechの戦略提携

2025年6月2日、グローバル企業のエージェンティックオートメーションを加速させるため、米国ニューヨークのUiPath（ユーアイパス）がインドのHCLTechと新たな戦略的パートナーシップを結びました。この提携は、企業における業務プロセスの大規模な変革を促し、自己完結型のオペレーションを実現することを目指しています。

エージェンティックオートメーションの意義

エージェンティックオートメーションとは、AI技術を駆使した自律的な業務運営のことです。これにより、企業は人の介入を最小限に抑えながら、効率的な業務プロセスを構築できます。UiPathは、このエージェンティックAIのリーダーとして、ユーザーの業務がより速く、よりスマートに働く環境を提供します。

パートナーシップの目的と意義

今回の提携により、HCLTechは自社のAIの専門知識を活用し、UiPath Platform™の展開を行います。これにより、財務、サプライチェーン、調達、カスタマーサービス、マーケティング、人事などの分野で自律的なオペレーションを実現します。両社は事前に構成されたAIエージェントと制御機能を提供し、導入のスムーズさを確保します。

この取り組みは、グローバル企業の業務に俊敏性をもたらし、労働生産性を最適化すると同時に、業務プロセス自動化への投資が短期間で実を結ぶことを目指しています。

新たなAIラボの設立

さらに、インドにはHCLTechと共同でAIラボを設立し、自動化のライフサイクルにおける業界特化型リピータブルソリューション（IFRS）とMVPを新たに発表する予定です。HCLTechはグローバルデリバリーモデルを活用し、北アメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋地域のUiPathユーザーをサポートします。

シニアリーダーのコメント

UiPathの最高執行責任者兼最高財務責任者のアシム・グプタ氏は、エージェンティックAIの導入が企業に新たなスピードと俊敏性をもたらすと語り、HCLTechとのパートナーシップにより、大規模なインテリジェントトランスフォーメーションが促進されると期待を寄せました。

また、HCLTechのグローバルヘッドラグー・キダンビ氏は、次世代のAIソリューションの共同開発を通じて、企業に新たな効率性と革新をもたらすことが狙いだと述べました。ハイパーオートメーションに関する専門知識を活かし、大規模な自動化ソリューションを提供していく意欲を表明しています。

HCLTechとUiPathの概要

HCLTechは、インドを拠点にし、グローバルなテクノロジー企業として、デジタル、エンジニアリング、クラウド、AI領域で業界をリードしています。同社は、金融サービスや製造業、ヘルスケアなど、各種業界に特化したソリューションを提供し、2025年3月期の売上高は約138億ドルです。
一方、UiPathもエージェンティックオートメーションを得意とし、企業がAIエージェントを最大限に活用するための支援を行っています。