可搬型木造建物「モクタスキューブ」が新たな挑戦を始める
一般社団法人日本モバイル建築協会が推進する社会的備蓄の取り組みの一環として、東急建設株式会社が自社開発した可搬型木造建物「モクタスキューブ」の設置を開始しました。この建物は、平常時には建設現場の事務所として利用され、災害時には迅速に応急仮設住宅として被災地に供給されることを目指しています。
この取り組みは、「社会的備蓄」としての新しいモデルとして注目されており、災害時における住環境の提供を迅速に行うための重要な解決策です。最近の大規模自然災害において、被災地における仮設住宅の供給が急務とされている中で、このプロジェクトは多くの期待を集めています。
東急建設の「使って備える」アプローチ
東急建設は過去の地震災害における経験を生かし、可搬型木造建物「モクタスキューブ」を利用して、復興支援での宿舎や仮設工房提供といった活動に取り組んできました。これらの経験から、あらかじめ建物を製作して備蓄しておくことの重要性を認識し、それを平時にどのように活用するかという課題を解決するため、同社は「モクタスキューブ」を自社の建設現場で入手しようとしています。
「モクタスキューブ」は工場でオフサイト製造されるため、設置は簡単で迅速に行えるのが特長です。2025年8月には第一棟目が東京都内の現場に設置され、続いて10月末には静岡県の現場にも設置される予定です。このように、効率的な設置と活用を図ることで、地域に根ざした社会的備蓄のモデルが実現します。
モクタスキューブの設計と性能
「モクタスキューブ」は、15㎡のユニットを連結して、より広いスペースを提供します。東京都内の現場では3ユニット連結の2階建てとして設置されており、木の温もりを感じる快適な執務空間を提供しています。耐震性、遮音性、断熱性能においても一般の木造住宅と同じレベルを誇ります。また、災害発生時には、必要に応じて迅速に移設し、応急仮設住宅として供給可能です。
持続可能な社会に向けて
当協会は、東急建設の取り組みが応急仮設住宅の供給スピードを飛躍的に向上させる希望に満ちたモデルケースであると信じています。この「フェーズフリー」のアプローチは、平時の建設業の労働環境改善と、災害時の即時社会貢献の両立を図り、持続可能な社会の実現にも寄与しています。
今後も日本モバイル建築協会は、会員企業や関係機関と連携し、災害に強い未来のまちづくりに取り組んでいく方針です。このような新たな試みが広がることで、より強固な地域コミュニティの形成が期待されています。