清水建設が「MyRefer」を全社展開
近年、建設業界は人材不足が深刻化しています。それに対抗するため、清水建設株式会社はリファラル採用サービス「MyRefer」を全社展開することを発表しました。この新たな試みは、社員のネットワークを活かして優秀な人材を自発的に推薦し、企業の成長を促進することを目的としています。
導入の背景
清水建設は、2030年までの長期ビジョン「SHIMZ VISION 2030」の実現に向け、事業と人事制度の革新を進めています。このビジョンの下、同社は新たな価値の創出を目指し、リファラル採用を通じて全社員が採用活動に参加できる環境を構築することが求められています。「MyRefer」の導入は、人事制度を刷新し、採用の多様化を図る一環で実現しました。
社員による自発的な採用
清水建設の人事部 採用グループの馬目遼氏は、建設業界における「人財不足」に対抗するため、従来の採用手法に加え、社員が主導するリファラル採用に注力していると述べています。全社員が「採用の担い手」としての役割を果たし、会社に馴染む人材を迎え入れる文化を育むことで、清水建設独自の価値観を共感してくれる人とのつながりを広げる狙いがあります。
「MyRefer」はこれまで一部の拠点で試験的に導入され、その成果が確認されていたため、全社展開に踏み切ったとのこと。特に、専門職人材の確保が期待されています。このプラットフォームは採用プロセス全体をサポートしており、採用制度の設計から効果的な広報活動まで包括的に支援します。
«MyRefer」の機能と利点
「MyRefer」は、従業員が自分のSNSを通じて自社の求人情報やイベントを気軽にシェアできる仕組みを提供します。このアプリを使うことで、社員は簡単に知人や友人に自社の魅力を伝え、推薦することが可能です。これにより、高いマッチ率での採用を実現し、企業エンゲージメントの向上も期待されます。
リファラル採用を開始するためには、従業員自身が「MyRefer」に登録し、いつでもどこでも情報を発信できる環境が整っています。このことにより、企業は従業員のファン度合いを可視化し、リワードプログラムを通じて紹介活動を促進することができます。
企業の成長に向けた一歩
今回の「MyRefer」の全社展開は、単に紹介数を増加させるだけでなく、社員自らが「清水建設で活躍できる人材」を見極め、採用活動に積極的に関与することを奨励します。これは、清水建設の持続的成長と未来に向けた重要な一歩となるでしょう。実際、この試みが新たな人材の獲得にどれほど寄与するか、期待が高まります。
おわりに
清水建設の「MyRefer」導入は、時代の変化に対応するための重要な施策です。新たな人材の確保と社内の文化の変革を進めるその姿勢に、多くの企業が注目することでしょう。今後の展開から目が離せません。