未来のものづくりを体感！八尾市の挑戦が大阪万博に登場

大阪府八尾市の技術が光る展示

2025年9月16日から9月22日まで、大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」内のリボーンチャレンジゾーンで、ものづくりのまち・八尾市が姿を見せる。その中でも特に目を引くのが、錦城護謨株式会社の出展である。78年の歴史を持つ同社は、国内のゴム部品製造市場で高いシェアを誇り、大阪・関西万博の夢洲地盤改良にも関与した実績がある。

本展示では、八尾市ならではのテーマ「まちこうばのエンターテイメント！～みせるばやおモデル～」のもと、来場者はさまざまな製品を実際に触れることができる体験型展示が展開される。また、出展する13社全てがそれぞれ独自の技術や製品を披露し、八尾市のものづくりの魅力を直接来場者に届ける機会ともなっている。

錦城護謨の出展テーマと革新的な技術

出展テーマである「ゴムの可能性を広げる」は、錦城護謨がこれまで培ってきた技術力を駆使して実現される。特に注目すべきは、ガラスのような透明度を持つ高透明シリコーンゴムを使用した製品群で、これにより新しいライフスタイル提案が行われる。具体的には、和紙とシリコーンゴムを融合させた「和紙リコーン」や、高透明シリコーンゴムで作られた「シリコーンダイヤ」といった製品が展示される。

これらの製品は、耐久性、柔軟性、デザイン性を兼ね備えており、日常生活のあらゆる場面での使用を見据えた新たな可能性を秘めている。医療、ファッション、生活用品など多様な分野での利用展開が期待されている。

錦城護謨は、これまでに約3,000種類のゴム製品を取り扱い、炊飯器や自転車部品、医療機器に至るまで、幅広い分野でその技術を用いてきた。様々なニーズに応えるため、一貫した製品供給体制を整えており、個々の顧客の要求に敏感に反応する生産管理もその強みの一つだ。

八尾市出展企業の魅力

八尾市には、錦城護謨のほかにも多くの中小企業が集まっており、約3,000社がそれぞれの技術や製品を誇る。出展企業は、株式会社アーテック、アベル株式会社、株式会社ウエダ美粧堂など多彩で、各々が自社の独自性を持った製品を展示予定。また、展示を通じて、来場者が実際に製品に触れることで、日本のものづくりの裏側を理解し、未来につながるアイデアを刺激する機会となることを目指している。

企業理念と今後の展望

錦城護謨は、1936年の創業以来、ゴム材料の商社から製造業へ転換し、現在に至るまで着実な成長を遂げてきた。同社は、医療機器や福祉関連事業など、時代のニーズに応じた新しい製品開発にも力を入れており、視覚障害者用歩行誘導マットや、自社ブランド「KINJO JAPAN」の製品を通じて、世界市場にも挑戦している。

展示を通じて、八尾市のものづくりの魅力を存分に発信し、国内外の新たなビジネスチャンスの創出を図る役割も担っている。大阪・関西万博という国際的な舞台での競演は、ものづくりの文化を次世代に繋げる重要なステップとなるだろう。