カンボジアにおける医療支援体制強化の研修
2025年3月27日、株式会社アルムは、国際医療NGOである特定非営利活動法人ジャパンハートとのパートナーシップ協定に基づき、カンボジアにおいて現地医療従事者を対象とした「Join Mobile Clinic」の研修を実施しました。この研修は、カンボジアの医療支援体制の強化を目的としており、医療従事者に対して新たな技術と知識を提供することが狙いです。
カンボジアの医療現状
カンボジアの医療水準は、日本と比べると非常に低く、特に人口1万人あたりの医師数は2人弱に留まっています。この背景には、1970年代後半から1990年代まで続いた内戦によって、医療制度が壊滅的な打撃を受けたことが深く関係しています。多数の医療機関が閉鎖され、多くの医療人材が育成されないまま、今日に至っています。これにより、適切な医療を受けられない住民が多く、医療費も高騰しているため、病院にかかることを諦める人々が後を絶ちません。
ジャパンハートは、2009年からカンボジアにおいて巡回診療を開始し、2016年には病院を設立、さらに2018年からは小児がん治療を含む高度な医療サービスも提供しています。現地医療従事者の育成を重視し、質の高い医療提供を目指しています。
Join Mobile Clinicによる革新
研修では、アルムが開発した「Join Mobile Clinic(JMC)」を中心に、その機能を徹底的に学ぶ内容が展開されました。JMCは、遠隔地でも専門的な医療が行えるように設計された医療支援ソリューションであり、持ち運び可能なポータブル医療機器を活用します。昨今の自然災害やパンデミックなど、医療資源が限られた状況でも適切なよ医療を提供することが可能です。
研修では、医療関係者間のコミュニケーションを促進するアプリ「Join」や、診療記録システム「JoinNotepad」の利用方法についても学びました。これにより、現地医療従事者が持続的に活動し続け、患者に質の高い医療を届ける体制が構築されることが期待されています。
医療支援の未来へ
ジャパンハートは「医療の届かないところへ医療を届ける」という理念を掲げ、地域の人々と寄り添った活動を展開。アルムも「すべての人へ公平な医療提供の実現」を目指し、未来へ繋がる基盤の構築に向けて協力しています。今回の研修により、カンボジアの医療支援体制が強化され、現地での医療提供の質が向上することが期待されています。これからも、さらなる支援と技術の導入が求められます。
会社概要
株式会社アルムは、東京都渋谷区に本社を置く、Italian American Medical Device Companyです。医療ICT事業として、医療関係者間のコミュニケーションをサポートするアプリ「Join」や、様々な医療支援ソリューションを展開しており、グローバルな医療支援活動にも力を入れています。