環境に優しいアルミ製品「LoopAL」の登場
2023年に入って、新たな環境配慮型製品が登場しました。アルテミラグループが発表したのは、CO2削減に寄与するアルミニウム製品「LoopAL」です。グループ会社の堺アルミが手がけ、発売を開始したこの製品は、環境に対する意識が高まる中、ますます注目を集めています。
製品の特徴と背景
堺アルミは、高純度アルミニウム箔を製造する際に、独自の精製技術を活用し、一貫生産体制を確立しています。これにより、同社は電解コンデンサ用アルミニウム箔市場での世界的なシェアを獲得しているのです。製品の製造過程では、精製残渣が発生します。この残渣の90%以上がアルミニウムで占められており、CO2排出量はゼロという特異な特性を持っています。
「LoopAL」は、この精製残渣を原料とし、まずは半導体製造装置や建材向けに展開される純アルミ系(A1100P)製品として販売されます。今後は、さらに多様な板製品ラインナップを展開する計画もあるとのことです。
環境への配慮と製品の効果
この製品の最大の特長は、CO2排出量が抑えられる点です。LoopALは、精製残渣30%と社内循環材を最大75%の割合で配合することで、再生可能エネルギーを使わなくても、アルミニウム製品の製造における環境負荷を大きく軽減します。これにより、従来のアルミニウム板製品と比較して、CO2排出量が約6割削減されます。
さらに、LoopALを使用した製品は、リサイクル材を最大90%使用可能で、持続可能な製品としての評価が高まっています。これによって、持続可能な未来に向けた一歩を進めることが期待されます。
アルテミラの姿勢
アルテミラ株式会社は「アルミの技術で夢のアルミライを®」という理念のもと、アルミニウム素材に真剣に向き合っています。同社は、循環型社会の実現に向けて、グループ各社の技術を駆使し、環境問題に対する貢献を続けています。また、堺アルミも持続可能な社会の発展に寄与することをミッションとして掲げ、環境への配慮と高品質な製品づくりに尽力しています。
コンサルティング会社との連携
LoopALの算定にあたっては、アスエネ株式会社が監修しており、客観的なデータに基づいて計算結果が出されています。アスエネはCO2排出量の可視化や削減に関するコンサルティングを専門に行う企業で、多くの企業がこの技術を利用し、持続可能な成長を目指しています。
今後のLoopALの展開とともに、アルテミラグループのさらなる環境貢献が期待されます。これからの製品開発がどのように進化するか、引き続き目を離せません。