田中貴金属の新技術
2025-03-12 11:40:17

田中貴金属が開発したミニマルな次世代接点に期待

田中貴金属工業が新たな技術革新



田中貴金属工業株式会社が発表した次世代シグナルリレー向けの新しい接点、「極小クロスバー接点」は、テープ接点としてはゼロ点いでなサイズとなる0.2mm幅を実現しました。この革新は、現代のリレーの小型化に伴う軽量化のニーズに応え、接点開閉の安定性を向上させることが期待されています。2025年3月下旬の出荷予定で、業界で大きな注目を集めています。

極小クロスバー接点の特徴



この新しい接点は、電子機器の信号制御に使用される超小型部品であり、リレーやスイッチに広く採用されます。リレーは外部から受け取った電気信号を基に、電気回路の開閉を行います。信号制御の重要な役割を担っているため、確実な動作が求められ、接点の信頼性は特に重要です。

この極小接点により、リレーの小型化が進む中で発生しがちなバウンスやチャタリングと呼ばれる不具合を軽減できる可能性があります。これにより、より精密な電気信号制御が可能になり、デバイスの誤作動が減少することでしょう。加えて、接点の小型化は省資源にも寄与し、原料コストの低減にもつながります。

電子機器の小型化とそれに伴う課題



この10年ほど、電子機器は驚異的なスピードで小型化が進んでいます。それに従い、リレーの形状や大きさも変化し、接点に対する軽量化が求められるようになりました。接点が軽量化されると、開閉時のバウンスを抑制することが可能になり、精密な制御を実現します。

例えば、田中貴金属工業は、1970年代からシグナルリレー向け接点の開発を進めており、1998年には0.3mm幅の第4世代接点、2023年には0.25mmの第5世代接点を開発しました。これにより、今後特に通信機器や医療機器、家電、自動車など、多くの分野での活用が期待されています。

多様な素材に対応できる接点



田中貴金属工業の極小クロスバー接点は、様々な素材や工法に適用可能です。多層接点が実現されており、異種金属の接合が可能なため、抗力にも優れた製品を提供します。具体的には、接点の形状や材料も選択でき、各層の厚みの調整も可能です。それにより、顧客のニーズに寄り添った柔軟な対応が可能です。

また、接点表面には金(Au)を使用しており、その加工法も選択肢があります。多様な技術が活用されているため、製品の特性や用途に応じた最適な選択が行えることが強みです。

まとめ



田中貴金属工業が開発した極小クロスバー接点は、現代の電子機器におけるリレーの要求に応える革新的な製品です。バウンスやチャタリングを抑えた信号制御が可能となり、今後の多様なデバイスでの利用が期待されます。2025年3月のサンプル出荷に向け、さらなる発展が待たれます。


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会社情報

会社名
株式会社田中貴金属グループ
住所
東京都中央区日本橋茅場町2-6-6
電話番号

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