資産性評価とマンション市場
2025-08-01 19:21:48

マンション購入シーンの変化!首都圏エリアの資産性評価を徹底分析

マンション購入シーンの変化!首都圏エリアの資産性評価を徹底分析



近年、東京都内のマンション市場では、住まいの快適性に加え、資産としての価値を重視している購入者が増加しています。特に、都心部では立地や利便性に加え、将来的な価格上昇の可能性が大きな要因とされています。これにより高騰する価格が人々の手の届かないものとし、マーケットはシフトしています。

都心部の価格高騰



港区や中央区、渋谷区などでは、マンション価格が1億円を超える状態が続いています。このことは、年収1,000万円の家庭でも手が出しにくい状況を生んでおり、いわば「手が届かない都心」とも言える現象が現れています。需要と供給のバランスが崩れ、マーケットの過熱が顕著です。

資産価値を測る指標



本記事では、マンションの資産性を評価するために二つの独自指標を使用しました。ひとつは「価格の高騰率」で、これは各マンションの2024年と2025年の平均坪単価の差を元に算出されます。もうひとつは「価格上昇マンション棟数」で、エリア内で実際に値上がりが確認されている物件の数を示しています。

これらの二つの指標を元に独自の評価ランクを作成しました。それにより価格の一時的な変動だけでなく、長期的な資産価値の高いエリアを可視化できるようにしています。

ランク評価の詳細



評価は3つのカテゴリーに分類しました。
  • - 評価A: 高騰率と上昇棟数が共に高く、市場として強いエリア
  • - 評価B: 一方が高い、または平均的なバランスのエリア
  • - 評価C: 共に低く、選定に慎重が必要なエリア

この方法により、短期および中長期的に見て優れた資産性を持つ地域を推奨できるようになります。

評価Aエリアの特長



評価Aに分類された11区は、以下の通りです。
  • - 中央区
  • - 港区
  • - 渋谷区
  • - 千代田区
  • - 目黒区
  • - 江東区
  • - 文京区
  • - 品川区
  • - 豊島区
  • - 台東区
  • - 墨田区

これらの地域は、ブームによる一時的な値上がりではなく、構造的な傾向にあることが示唆されています。また、神奈川県川崎市中原区(武蔵小杉エリア)も評価Aに位置しています。

特に、中でも江東区や品川区、豊島区は1億円未満で購入可能な物件も存在し、今が狙い目とされています。これらのエリアは今後の開発や交通インフラの強化によって、一層の資産価値の向上が期待できるでしょう。

評価B・Cエリアの状況



東京都心を除いた郊外エリア、例えば神奈川県や埼玉県、千葉県は、ほとんどが評価Bか評価Cに留まっています。特に築年数によるプレミアムが顕著であり、新築物件が人気ながら、それ以前の物件は評価が下がる傾向が見られます。

しかし、評価Cエリアにも魅力的な物件は存在します。千葉県我孫子市における特定のマンションは、過去数年にわたり価値を増しており、立地や管理状態が評価された良い例といえます。

賢い購入戦略



マンション購入時には、評価AからBのエリアを選び、築年数や個別物件の特性を重視することが理想的です。市場価格が高騰している今だからこそ、確実な評価基準を持って物件選びをすることが求められています。一般消費者でもしっかりとしたデータドリブンな視点から戦略的に購入を考えることで、十分に資産性のあるマンションを得ることが可能です。

今後も引き続き市場の動向を見据え、正しい判断を下していきましょう。

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執筆者プロフィール



福嶋 真司(ふくしましんじ)
マンションリサーチ株式会社 データ事業開発室 不動産データ分析責任者。大手不動産企業でのマーケティング調査を経験後、現在は不動産市場の調査や評価的な研究を行っています。さらに、様々な企業に対して不動産事業の意思決定に関する支援も行っています。

詳しいデータ提供や業務支援は下記のリンクからご確認ください。
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会社情報

会社名
マンションリサーチ株式会社
住所
東京都千代田区神田美土代町5−2第2日成ビル 5階
電話番号
03-5577-2041

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