GMOサイバーセキュリティとSynspective共同研究の意義
GMOサイバーセキュリティ byイエラエとSynspectiveによる新たな共同研究が始まりました。この取り組みは、宇宙産業の成長に伴う衛星へのサイバーリスクに対処するためのものです。両社の技術を活かし、小型衛星のセキュリティ評価と防御手法の開発を目指します。
宇宙産業の成長とリスク
近年、小型衛星の民間活用が急速に進展しています。World Economic Forumによれば、宇宙産業の市場は2023年の約95兆円から2030年には174兆円、2035年には269兆円に拡大する見込みです。これに伴い、サイバー攻撃によるリスクが増大しています。小型衛星は通信や地球観測など、暮らしに深く関わる重要なインフラであり、その安全性が求められるのは当然です。
加えて、小型衛星が持つ独特の運用環境は従来のITセキュリティとは異なり、特有の脅威が存在しています。そのため、専門的な知識と経験に基づいた新しい防御手法が必要とされています。
共同研究の内容
今回の共同研究では、Synspectiveの小型SAR衛星コンステレーションに関する知見と、GMOサイバーセキュリティのサイバーセキュリティにおける先端技術を融合させ、小型衛星のサイバーセキュリティ対策を強化します。具体的には以下の2つのテーマに焦点を当てます。
1.
脅威とリスクの特定: 宇宙環境や衛星機能に基づいて、衛星が直面する潜在的な脅威を分析します。
2.
セキュリティテストの策定: 脅威分析から導かれたリスクに対して、実践的な対策手法を検討し、その有効性を検証するプロセスを確立します。
この研究成果を衛星開発に活かし、宇宙分野におけるサイバーセキュリティの向上を図ります。持続可能な宇宙利用に貢献するための基盤を築く考えです。
担当者のコメント
Synspectiveの見解
Synspectiveの管理部門マネージャーである小出祐輔氏は、「世界的に評価されるサイバーセキュリティ技術を持つ会社と共に研究を進められることに期待しています。宇宙産業の安全性と安定性向上に寄与し、社会に価値を提供することを目指します」と述べています。
GMOサイバーセキュリティの見解
一方、GMOサイバーセキュリティの執行役員、伊藤公祐氏は「衛星サービスは重要な社会基盤であり、そのセキュリティ確保が急務です。この共同研究により、宇宙利用の安全保障に寄与できることを嬉しく思います」と語りました。
結論
GMOサイバーセキュリティ byイエラエとSynspectiveの共同研究は、宇宙産業とその運営における脅威に対抗するための重要な一歩と言えるでしょう。両社の専門性を結集し、新たなセキュリティ評価手法の創出を目指すこのプロジェクトが、今後どのような影響をもたらすのか、注目されます。