医療業界のデジタル化を加速する「玉円ペイ」の新たな挑戦

医療業界の革新を支える「玉円ペイ」

医療のキャッシュレス化を進める新たな取り組みとして、株式会社アガティカが注目されています。山口県宇部市に本社を構える同社は、このたび医療キャッシュレス決済アプリ「玉円ペイ」の開発を進めるため、4580万円をシードラウンドで調達しました。これにより、医療業界のデジタル化や効率化をさらに加速させることを目指しています。

1. 課題を解決する「玉円ペイ」

日本では、キャッシュレス決済の普及が進んでいる一方で、医療機関においては未だに現金決済が主流です。患者は長時間の待ち時間や煩雑な手続きを経験しており、医療機関は業務の負担や人手不足に悩まされています。これらの課題に対応するため、アガティカが開発した「玉円ペイ」は、簡単な操作でQRコード決済を実現し、キャッシュレス決済の導入を容易にしています。

「玉円ペイ」は特に、基本的な決済手数料が0%（月8万円まで）という低コストで、医療機関の導入をサポートしています。現在、東京都内の病院やクリニックを始め、全国各地に広がっています。医療キャッシュレス決済市場は今後成長が見込まれ、2030年には5兆円規模に達すると予測されています。

2. 関係者の期待と気持ち

QXLV（クオンタムリープベンチャーズ）から出資を受けることとなった同社の状況を受けて、代表パートナーの古谷健太郎氏はコメントを寄せました。「医療機関のキャッシュレス化は患者の利便性向上だけでなく、医療従事者の負担軽減にも寄与する重要な要素です」と述べ、アガティカの挑戦に期待を寄せています。

さらに、一般社団法人新時代戦略研究所の理事長である梅田一郎氏も「玉円ペイは病院・クリニックで導入しやすいシステムであり、今後医療政策を検討する上でも価値あるデータを生むことが期待されます」と語っています。

3. 代表者の情熱とビジョン

株式会社アガティカの代表取締役社長、藤井佑機氏は自身が医療分野においてキャッシュレス化の遅れを感じ、その解決策として「玉円ペイ」を開発しました。彼は経済記者やエンジニアとしての経験を生かし、医療体験の改善に努めています。

「今回の資金調達を通じて、キャッシュレス決済だけでなく、医療のデジタル化を進める新しいサービスを開発し、医療の未来に貢献したい」と強い意欲を示しています。