ピエトロがセーフィーの「Safie Trail Station」を導入
福岡市に本社を構える株式会社ピエトロは、業務効率化のためにセーフィー株式会社(東京・品川)が開発した「Safie Trail Station」を導入しました。このシステムは、製造工場の品質管理体制を強化し、業務の効率化を図るものです。
ピエトロの取り組みの背景
ピエトロは1980年に創業し、スパゲティ専門店からスタートしました。「しあわせ、つながる」をテーマにした同社の商品は、ドレッシングやパスタソースで、豊かな食卓づくりを支えています。安全で高品質な商品を全国に提供するために、3つの製造工場を「大きな厨房」と呼び、手作りの工程を重視しつつ、厳格な品質管理を実施しています。
でも、成長に伴い、工場間の業務進捗を把握するためには、管理者が拠点間を行き来する必要があり、1日に最大で3回も確認しに行かなければならない状態でした。自然災害やトラブルに迅速に対応するための危機管理体制の強化も求められていました。こうした課題を解決するためにも、デジタルトランスフォーメーション(DX)が急務とされていたのです。
「Safie Trail Station」の導入
セーフィーは映像データの提供を通じて業務効率化を支援する企業です。今回の導入では、既に工場内に設置されていた30台のIPカメラをクラウド化し、必要な映像を手軽に確認できる環境を整えました。これにより、管理者は遠隔地からでも工場の状況をリアルタイムで確認できます。
導入の決め手は、既存のカメラをそのまま活用できるため、コストを抑えられた点でした。また、約1ヶ月という短期間で3つの工場のカメラシステムをクラウド化し、迅速に運用を開始できました。
業務効率化による成果
カメラがクラウド化されたことで、管理者は移動にかかる時間と労力を削減され、業務管理が効率化しました。映像データへのアクセスが容易になったことで、製造作業の進捗確認が迅速になり、現場での状況変化にも速やかに対応できる体制が整いました。これにより、保全管理体制が強化され、品質に対する信頼も高まりました。
実際のコメント
製造本部の今﨑博史氏は、「当社が抱える労働環境の変化の中でも、食品の品質維持が必要で、そのためにクラウドカメラを活用した」と述べ、その効果を実感しています。今後も製造工場のカメラシステムを拡大し、映像データを活用して経験者による遠隔OJT指導も進め、ノウハウの可視化に寄与することを目指しています。
まとめ
「Safie Trail Station」は、ピエトロのような食品業界において、品質管理と業務効率化に寄与する重要なツールとなっています。新設予定の工場でもさらなる活躍が期待され、業界全体のDXを促進する事例として、注目を集めています。