DUNLOPと富士通、AI技術でタイヤ解析を迅速化
DUNLOP(住友ゴム工業株式会社)と富士通株式会社は、AI技術を導入しタイヤの設計プロセスを大幅に改善する共同プロジェクトをスタートしました。
このプロジェクトは、DUNLOPの長期経営戦略の一環で、設計のデジタルトランスフォーメーション(DX)を目指しています。両社が共同開発したAIサロゲートモデルにより、タイヤが路面に接地した際の変形挙動を短時間で高精度に予測できるようになりました。実際の実証実験では、従来45分かかっていた解析時間がわずか5分に短縮され、タイヤ設計のスピードと効率が飛躍的に向上しました。
実証実験の詳細
今回の実証実験では、タイヤの変形挙動や接地特性を評価するために、AI技術を取り入れたグラフニューラルネットワーク(GNN)を用いました。その結果、FEM(有限要素法)解析と比較して、接地形状の予測精度が約87.7%に達し、計算負荷を大幅に軽減しました。これによって、設計プロセスを減らし、効率的な意思決定が可能になります。
未来への展望
DUNLOPは、この実証実験の成果をもとに、2027年4月の実用化を目指すとともに、富士通が開発する新型CPU「FUJITSU-MONAKA」を使用し、さらに推論速度や省電力性の最適化を進める計画です。また、専門知識なしでも利用できる設計開発支援ツールの開発にも力を入れています。
DUNLOPの目的は、環境性能に優れた高品質なタイヤを迅速に市場に供給することです。この進展は、自動車産業における製造プロセスを一新し、持続可能な開発を促進する要因となります。
まとめ
DUNLOPと富士通のコラボレーションは、タイヤ設計だけでなく、自動車産業全体に変革をもたらす可能性を秘めています。AIを取り入れることで、設計・開発の効率化が図られ、製品の性能も向上。両社は今後のさらなる技術的革新に期待を寄せています。自動車業界におけるこの動きは、業界全体の持続可能性を高め、環境に配慮した未来を築く一歩となるでしょう。