Z世代の消費行動とクレジットカード利用実態調査
2023年4月、メルカリが実施した調査によると、Z世代は想定外の事象を“失敗”と捉える“サプライズアレルギー”の傾向があることが明らかになりました。調査対象は18歳から57歳の男女600人。この結果は、Z世代に特有の消費行動を浮き彫りにし、特に「見える化志向」が強く現れていることがわかります。
サプライズアレルギーとは?
Z世代の約3分の1が想定外の出来事を失敗と捉え、バブル世代に比べてその割合は2倍以上にも及びます。サプライズアレルギーが示すのは、彼らが如何に変化に敏感で、日々の経済状況を自己管理したいと考えているかということです。この傾向は、物価上昇による生活コストの増加に伴い、ますます強くなっています。
見える化志向の台頭
「見える化志向」という言葉は、消費行動全般において、リアルタイムでの情報把握と自己コントロールの欲求を意味します。調査では、61.3%のZ世代が「何でもリアルタイムに把握したい」と回答し、これは2年前調査よりも12.6%増加しています。この高まりからは、彼らが自らの経済状況をしっかり把握し、計画的に行動したいという意識が見え隠れしています。
クレジットカード利用の頻度と意識
興味深いことに、Z世代は利用しているクレジットカードの明細を最低でも週に1回確認するという傾向が見られます。更に、12.2%のZ世代は利用明細を毎日確認し、常にお金の流れを把握しようと努めています。これは、お金の流れを管理したいというニーズから来ていることが明らかです。
クレジットカード機能の重要性
Z世代が求めるクレジットカードの機能として、「利用明細がリアルタイムで把握できること」が挙げられます。彼らは、ポイント還元やキャンペーンの豊富さと同時に、このリアルタイム管理も重視しているのです。具体的には、82.0%のZ世代が「利用後に明細をリアルタイムに管理できるカードを利用したい」と回答しています。
メルカードの登場
メルカリでは、2022年から「メルカード」という新しいクレジットカードを提供しています。このカードは、メルカリアプリでのリアルタイムな利用状況の確認や、柔軟な支払い設定、メルカリの売上金を支払いに利用できるなど、Z世代の求める金融商品に応えています。特に2025年には「メルカード ゴールド」も年齢層に特化したサービスを展開する計画があります。
このように、Z世代の消費行動や価値観の変化は、クレジットカードの利用形態にも影響を与えていることが明らかになりました。「見える化志向」は単なるトレンドではなく、Z世代の生活全般に深く根付いた価値観であると言えるでしょう。