代表都築洋介がユングフラウマラソンで日本人1位完走を達成
2025年9月6日、スイスのベルナーオーバーラント地方インターラーケンで行われた「ユングフラウマラソン」に、一般社団法人日本アウトドアトレーニング協会の代表である都築洋介氏が出場しました。都築氏は参加した日本人選手の中で唯一の1位という素晴らしい成績で、マラソンを完走しました。
完走タイムは5時間28分51秒、ゴール地点は標高2320メートルのアイガーグレッチャー。このマラソンは1993年に始まり、2025年で32回を迎えました。「世界一美しく、そして過酷なフルマラソン」との呼び声も高いこの大会は、海抜568メートルのインターラーケンから、単純標高差1752メートルを登り詰める過程が、ランナーに大きな挑戦を強いるものです。
過酷なレース条件
ユングフラウマラソンは、起伏に富んだ不整地の林道や登山道を含む「登り基調」のコースです。また、制限時間が6時間半とされており、これが選手たちにとっての大きな挑戦になっています。一方で、公式発表による完走率は90%を超えていますが、それには注意が必要です。この数字は、実際に制限時間を超えてゴールした選手も含んでいます。真正面から“完走”を目指す選手には、制限時間内にゴールすることが求められるのです。
都築氏は今回の挑戦を通じて、ユングフラウマラソンだけでなく、オーバーラント三山の登山プロジェクトの一部として二座を目指しました。ただし、ユングフラウ登頂を断念。結果として「メンヒ登頂」と「ユングフラウマラソン完走」を達成した形になりました。
エントリー状況と増加する出走者数
大会のエントリーは毎年早々に完売するほどの人気を誇りますが、実際の参加者数には棄権者が影響していると推測されています。特に、スタート地点のインターラーケンでは「一年で一番のイベント」と評され、多くの観光客を引き寄せる魅力があります。しかし、日本で行われる大規模なマラソン大会と比べると、エントリー上限数は少ないため、実際にはかなりの渋滞が懸念されます。
完走率の分析
近年のデータによると、最終完走者の平均タイムは7時間29分57秒でした。制限時間内の完走率は80.4%ですが、日本人選手の完走率はそれを下回り、50%を下回るといった厳しい現実が待ち受けています。これはトレーニング環境や出場する層の違いが背景にあると考えられます。日本では同様の環境を模倣しにくいため、自然を活かしたトレーニングが必要だと言えるでしょう。
日本アウトドアトレーニング協会の役割
日本アウトドアトレーニング協会は「アウトドアを、ずっと健康に。」というスローガンのもと、アウトドアトレーニングに関する知識や技術を学ぶ専門家の育成を行っています。また、アウトドア活動を安全かつ楽しく実施するための啓蒙活動も積極的に展開しており、極地マラソン事業にも注力しています。このような活動が日本人選手の強化につながることが期待されています。
都築氏の挑戦とユングフラウマラソンでの活躍は、今後の日本人ランナーにとってインスピレーションとなるでしょう。