デジタル庁が描く未来の社会とは？牧島大臣会見の全貌

デジタル庁が描く未来の社会とは？

2021年10月12日、デジタル庁の牧島大臣が記者会見を行い、デジタル社会形成に向けた施策やこれまでの進展について語りました。この記者会見では、デジタル日やDX（デジタル・トランスフォーメーション）の重要性、さらには企業間取引のデジタル化について具体的なビジョンが示されました。

デジタルの日の成果

牧島大臣は、10月10日から11日にかけて開催された「デジタルの日」の成功を報告し、700以上の企業や団体が参加したことに感謝の意を表しました。今年のテーマ「デジタルを贈ろう」に基づき、さまざまな取組みが実施され、多くの人々が関心を寄せました。

会見の中で、特に印象的だったのは、マイナンバーカードを活用した保険証利用の実演です。これは、10月20日から本格運用が開始されるもので、マイナンバーカードを用いることで医療における本人確認と保険資格の確認がスムーズに行えるというものです。このようなデジタル化が進むことで、より良い医療サービスの提供につながると牧島大臣は強調しました。

デジタル化を進めるための新たな取り組み

また、デジタル庁は、企業間取引のデジタル化にも力を入れています。現在、多くの中小企業が依然として電話やファクス、紙文書に頼っている状況ですが、これを一新するため、契約から決済に至るまでのプロセスをデジタル化する計画が進行中です。

このような取り組みは、経営の効率化や新たなビジネスチャンスの創出につながる可能性があります。6月に発表された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」では、契約・決済分野を重要視し、今後のデジタル改革に向けた項目として位置付けられています。

デジタル月間の設立

さらに、来年以降は10月を「デジタル月間」とし、毎年“デジタルの日”を10月の第1日曜日と月曜日に設定することが発表されました。この取り組みにより、社会全体が定期的にデジタルについて考える機会を持ち、各分野からのアイデアを集めていくことが狙いです。

地方を含めたデジタル社会の構築

牧島大臣は、デジタル技術を活用した地方の活性化についても言及しました。地方自治体の窓口業務や公共サービスのデジタル化を進めることで、住んでいる場所に関わらず、すべての人がデジタルの恩恵を受けられる社会の実現を目指しています。

さらに、教育や医療、介護、防災などの分野でもデジタル化が求められ、多様なニーズに応えるためのシステム整備が必要です。これにより、社会全体がデジタル化の恩恵を享受しやすくなると考えられます。