東北大学発スタートアップNanoFrontierが支援事業に採択、AIでナノ粒子開発を加速

株式会社NanoFrontier、スタートアップ支援事業に採択

株式会社NanoFrontier（本社：宮城県仙台市、代表取締役：井上誠也）は、宮城県が実施する「スタートアップ加速化支援事業」においてデジタル活用・DX推進枠の対象事業者に選ばれました。この採択により、同社はナノ粒子生成シミュレーションの開発を加速し、地域の産業課題や社会問題の解決に貢献することを目指しています。

AIと計算科学を駆使したナノ粒子技術

NanoFrontierは、有機材料をナノ粒子化するプロセスに特化した企業であり、その技術はナノ粒子の分散性や表面積の向上によって、機能性を大幅に引き上げることができます。今回、同社のテーマは「AIと大規模計算基盤を用いたナノ粒子生成シミュレーションの開発」。この新たな取り組みにより、ナノ粒子生成プロセスの設計空間をAIによって探索し、最適な粒径や分散状態を高精度で予測することを目指しています。

社会実装のスピードを加速

同社は、AIを活用したシミュレーション基盤の構築を通じて、環境センシング、エネルギー管理、医療分野に求められる高機能材料の創出を目指しています。これにより、高価で複雑な技術を扱っていた限られた人々だけでなく、誰もが容易に高機能性を活用できるような社会を目指します。

地域との連携と持続可能な社会の実現

NanoFrontierは、東北大学をはじめとする研究機関や地域商工団体と連携し、社会のニーズを素早く捉え、商業化を進める企業理念を掲げています。井上代表は、「今回の支援により、AIと計算科学をものづくりに実装する取り組みを進めることができる。産学公連携を深め、現場で役立つ高品質なナノ粒子技術を届けていく」と述べました。

宮城県スタートアップ加速化支援事業について

この支援事業は、みやぎ産業振興機構が中心となり、地域の雇用創出や産業再生のために設立されました。デジタル技術を活用した先駆的な創業が求められ、防災や教育、福祉、観光など、幅広い分野での課題解決を目指します。また、県外からの事業移転や女性の創業支援も積極的に行われています。

このように、NanoFrontierは地域課題の解決に向けた新しい技術の開発に貢献し、持続可能な社会の実現を視野に入れた近未来の創造を目指しています。これからの同社の挑戦から目が離せません。