ロイヤルグループが共同で食品ロス削減に挑む！需給調整プラットフォーム構築プロジェクト始動

近年、外食業界では食品ロスの問題が深刻化しています。この課題に向けて、ロイヤルホールディングス、Goals、双日食料、デリカフーズの4社は、共同で「需給調整プラットフォーム構築プロジェクト」を始動しました。プロジェクトの主な目的は、食材在庫の最適化と食品ロスの削減です。具体的には、ロイヤルグループが展開する「ロイヤルホスト」および「天丼てんや」で蓄積された需要予測データを、AIを活用して物流プロセスに応用する実証実験を行います。

このプロジェクトの核心は、食品産業全体のサプライチェーンにおける効率性と持続可能性の向上にあります。特に、AIによる需要予測が、どのように在庫管理の改善や食品ロスの削減に寄与するのかがポイントです。ロイヤルグループは、「食品産業のロスをなくす」というミッションを基に、データを活用して業務改善に努めています。

具体的な取り組みとは？

2025年2月から、プロジェクトの一環として、ロイヤルグループが展開する外食店舗にて、GoalsのAI需要予測サービス「HANZO 自動発注」が導入されました。このサービスは、商品の出数や客数、さらには天気予報に基づいて、AIが食材の使用量を予測し、発注業務を代行します。これにより、過剰な食材の発注や品切れを防ぎながら、適正な在庫管理が実現します。

ロイヤルグループは、全国に複数の物流センターを持ち、各店舗からの発注に応じて食材を配送しています。今回の実証実験では、「HANZO 自動発注」が生成する需要予測データを基に、物流センターの入出庫計画や在庫管理の精度向上を目指します。さらには、デリカフーズが担当する青果物の調達や加工においても、需給調整や品質管理を強化する役割が期待されています。

今後の展望

2025年8月からは、「天丼てんや」の一部商品を対象として、在庫量の削減や保管スペースの効率化の実績を評価し、段階的にプロジェクトの対象を拡大する計画です。特に、店舗における自動発注から物流センターでの在庫管理、購買部門の業務までを一貫して自動化し、サプライチェーン全体の需給調整のデータドリブンな実現を目指しています。これにより、食品ロスや業務ロスの削減が期待されるのです。