ICEYEがフィンランド国防軍との契約を結ぶ
フィンランドを拠点とするICEYEは、世界最大規模の小型合成開口レーダー(SAR)衛星コンステレーションを有し、防衛・防災のための技術を提供している会社です。このたび、ICEYEはフィンランド国防軍と新たにSAR衛星の調達契約を正式に締結しました。この契約は、フィンランド国防省との間に交わした基本合意書を踏まえたものであり、宇宙からの情報収集と監視能力をさらに強化する目的があります。
契約はフィンランドのタンペレにて、フィンランド国防軍兵站司令部の副司令官であるユハ=マッティ・ユリタロ工兵准将と、ICEYEの北欧・NATO担当VPであるセッポ・アールトネンによって署名されました。総額約1億5,800万ユーロという巨額の調達となり、ICEYEのSAR衛星に加え、独自の宇宙監視能力を確立するための各種技術システムや関連機材も含まれています。この契約には衛星のライフサイクル延長や将来的なシステム拡張に関するオプションも盛り込まれており、フィンランド国防軍にとっては長期的な視野に立った重要な施策となることが期待されています。
ICEYEが提供するSAR衛星は、昼夜問わず、また悪天候でも高解像度の画像とデータをリアルタイムで提供する能力があります。このことは、防衛・情報機関がその任務を遂行する際の状況認識を確保するために、極めて重要な要素です。
これまでICEYEは54基のSAR衛星を打ち上げており、これにより世界最大規模の衛星コンステレーションを構築しています。この衛星群によって、政府や民間企業に対して25cmの高解像度で対象を検知し、幅広いサービスを提供することが可能となりました。今後もICEYEは防衛分野での価値を高め、ISR(情報・監視・偵察)インフラの中心的存在としての役割をさらに強固なものにしていく方針です。
ICEYEの共同創業者でありCSOのペッカ・ラウリラ氏は、今回の契約について次のように語っています。「この契約は、ICEYEとフィンランド国防軍との間に築かれた信頼関係と共通の目標を示すものです。基本合意書から契約へと進展したことで、フィンランドが自国の宇宙からの情報収集能力を確立するための大きな一歩を踏み出したことに誇りを感じています。」
ICEYEは、フィンランド、ポーランド、スペイン、英国、オーストラリア、UAE、ギリシャ、米国に拠点を持ち、国際的な展開も行っています。700人以上の従業員が地球観測によって生活の質を向上させるために活動しており、顧客には政府機関や商業分野のクライアントが含まれています。ICEYEはその技術を通じて、天然災害への対応やセキュリティ対策、防衛情報など多岐にわたる領域での価値を提供し続けています。今後もICEYEは、同盟国との安全保障の強化を目指し、技術的なリーダーシップを発揮していくことでしょう。