2024年8月、株式会社マイナビが発表した「マイナビ2025年卒 学生就職モニター調査」の結果が注目を集めています。この調査は、2025年3月に卒業予定の全国の大学生及び大学院生を対象に行われました。就職活動におけるテーマ曲や学生が感じる活動の充実度、各自の強みと弱みについて、多様な視点から探ります。
まず、就職活動におけるテーマソングとして、初めて1位に選ばれたのはMrs. GREEN APPLEの「ケセラセラ」です。この曲は前年の4位から躍進し、その理由として学生たちからは「前向きな気持ちになれる」との声が多く寄せられています。次いでサンボマスターの「できっこないを やらなくちゃ」、ゆずの「栄光の架橋」と続き、就職活動において音楽が果たす慰めや励ましの役割が明らかになりました。
次に、学生たちが自身の就職活動を漢字一文字で表現する場面では、3年連続で「楽」という言葉が最多回答となりました。学生たちはこの言葉に、新しい出会いや学び、そして自らの成長を感じていると答えており、充実した活動があったことを示しています。逆に「苦」という回答も多く見られ、特に文系の男女はこの漢字を選ぶ割合が高く、就職活動の困難さを感じ取っています。具体的な理由としては、活動の終わりが見えないことや学生生活との両立が挙げられています。
さらに、調査によれば、3人に2人の学生がキャリア形成活動や就職活動を通じてやりたい仕事を見つけたと報告しています。特に、インターンシップや仕事体験が発見のきっかけになっているとする学生が多く、実際の職場体験がキャリア選択に及ぼす重要性が浮き彫りになりました。
一方、学生たち自身の強みと弱みも興味深い結果を示しています。強みとしては「誠実・思いやり」が34.0%で1位、次いで「協調性」が31.8%という結果でした。文理別の分析では、文系の男女は共通して誠実さを挙げ、理系の学生も同様の結果が見られました。弱みに関しては、「リーダーシップ」が最も多く30.8%でした。この結果は、25年卒学生の特性を垣間見る貴重な一面です。
調査の担当者は、企業側の期待について述べており、新入社員の資質に注目する必要があると強調しました。「誠実・思いやり」を持つ学生たちには、丁寧な育成が必要だとの見解を示しています。また、楽しい一方で苦しみを伴う就活において、学生一人ひとりの思いや意図を企業が理解することの重要性も呼びかけています。
このように、マイナビの調査は2025年卒学生の就職活動の実態を多角的に分析しており、今後の採用活動における参考になることは間違いありません。
調査の詳細な内容については、
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