韓国アーティスト JIUの個展「Melancholy and warmth」が京都で開催

アートと文明の狭間を描く、JIUの個展

2025年3月31日から4月21日まで、京都市下京区の「京都蔦屋書店」で韓国出身のアーティストJIUの個展「Melancholy and warmth」が開催されます。この個展は、文明と自然、デジタルとアナログという対立する概念が共存する姿をテーマにしています。JIUは、2022年に京都精華大学マンガ学部を卒業し、2024年には同大学院修士課程を修了した才能豊かなアーティストです。

彼女の作品には、身近な自然から色を抽出したり、木の枝を使って自作した筆を用いたりすることで、世の中との結びつきを求める姿勢が表れています。また、「生と死」、「光と闇」、アナログ作業におけるデジタルツールの利便性など、異なる要素同士の共存というテーマが、物語やキャラクターデザインを通じて描かれています。特に、「鬱と温かさ」がお互いに混ざり合う世界を、独自の可愛らしいモチーフと影のある描写で表現している点が特徴的です。

JIUのアーティストステートメント

JIUは自身のアート制作において、「楽」の価値を見極めることが、創作物の本質を理解するための鍵であると語ります。芸術は自己の磨きをかける一つの手段であり、この過程を通じて、他者や世界との深い理解を促すものだとしています。そして、制作における問いかけが、世の中とつながる力を育むのです。

彼女は、デジタル機器への依存が高まる現代において、人間の感性や他者とのコミュニケーションが不足していると感じています。そのため、常にアナログ的なアプローチに魅力を感じ、自然素材を使って絵の具を作るなど、身近な環境を活用して作品を生み出しています。この探求が、世の中との接続の重要なきっかけとなっているのでしょう。

展示内容と販売情報

本展では、JIUのさまざまな作品が展示されます。会期の初日である3月31日には、午前10時から店頭で作品の販売が開始されます。さらに、一部の作品はアートのECプラットフォーム「OIL by 美術手帖」でも同日から販売されます。アート好きの方は、この機会をお見逃しなく。

展示は入場無料で、京都蔦屋書店の6階ギャラリースペースで行われます。注目のアーティストが手がけた作品にぜひ触れてみてください。