高校生の創意工夫がもたらした受賞
山口県美祢市に位置する「美祢市ラーニングスペース」で、高校生が取り組む探究活動が注目されています。特に「『トイレしやすい』を叶える制服スカートデザインプロジェクト」が2月1日、山口市で開催された「全国高校生マイプロジェクトアワード2026山口県Summit」において、山口県知事賞を見事に受賞しました。
この受賞により、同プロジェクトは「全国高校生マイプロジェクトアワード2026」全国Summitへの出場権を得る運びとなりました。このイベントでは、高校生が自ら設定した探究テーマをもとにプロジェクトを発表し、地域大会から全国へ進出するための競い合いが行われます。
受賞したプロジェクトの特色
山口県知事賞は、これらのプロジェクトの中で最高の栄誉として位置づけられています。審査基準には「主体性」「共生・協働」「振り返り」などがありますが、特に「よりよい未来を『わたしからはじめる』という視点を、具体的な行動として示しているか」が重要な評価ポイントとなっているのです。
今回のプロジェクトでは、高校生自身が自分の趣味や関心を基に問題意識を持ち、それに取り組む姿勢が高く評価されました。具体的には、スカートのデザインを考えるだけでなく、実際に試作品の制作に取り組むなど、行動力のあるプロジェクトとして注目を集めました。これに対して、審査員からは「試行錯誤を経て、リアルなニーズに応えようとする姿勢が素晴らしい」といった声も上がりました。
プロジェクトの背景
この制服スカートデザインプロジェクトは、「ファッションと福祉を融合させたい」という高校生の思いからスタートしました。インターネット上で見かけた「障がいのある人の服はおしゃれではない」との意見に触発され、5つの障がい者向け洋服をデザインする企業にインタビューを行いました。
その結果、見た目に配慮した障がい者向けの洋服作りが進められていることがわかり、次第に「学校の制服」というテーマに注目が集まります。特に、最近制服を新しくした宇部総合支援学校を訪れた際には「制服のスカートだとトイレがしにくい」という生徒の実態を聞くこととなりました。この声をきっかけに、「誰もが制服を着る権利を実現したい」という夢が具体的な形になったのです。
試作品の制作と改良
プロジェクトは多くの大人の支援を受けながら進められました。高校生たちは、試作品の制作に挑戦し、裁縫やスカートの形状、機能性など様々な視点から改良を重ねました。完成した試作品は、支援学校の教員や美祢市ラーニングスペースのスタッフからのフィードバックを受けてさらにブラッシュアップされています。
美祢市ラーニングスペースは、探究の初期段階から生徒を支援しており、このプロジェクトもその中の一環として紹介されています。生徒たちは「思考の深化」や「振り返り」を通じて、さらなる学びと成長を体験しています。
今後の展望と高校生のコメント
プロジェクトに関わった生徒たちは、自らの努力が認められたことに大きな喜びを感じています。特に、次の目標として強く掲げているのは、この制服や方法を実際に実現可能なものにし、多くの人々に届けることです。この志は、障がいを持つ人々だけでなく、彼らの「ちょっと楽なる」が他者の「楽になる」ことをも視野に入れているのです。
「自分がこの探究を通じて、皆さんの役に立てる結果を生むことができたら嬉しい」と語る高校生たちの姿からは、未来に向かって力強く歩んでいく決意が感じられます。
最後に
美祢市ラーニングスペースは、地域の課題解決に挑戦する場として機能しています。今後も地域と連携しながら、様々な探究活動を行い、更なる社会貢献を目指していくでしょう。高校生たちの挑戦が、より良い未来の実現につながることを期待しています。