DIVERSUSHIの挑戦
2023-05-15 10:00:02

視覚にとらわれない新しい食体験「DIVERSUSHI」が始まる

視覚にとらわれない新しい食体験「DIVERSUSHI」が始まる



視覚に依存しない全く新しい食の楽しみ方、プロジェクト「DIVERSUSHI」が始動しました。このプロジェクトは、メディアアーティストの落合陽一氏と視覚障がい者の成澤俊輔氏が共同で立ち上げたもので、視覚障がいに関係なく多くの人が一緒に楽しめる新しい食体験を目指しています。

「DIVERSUSHI」は、「Diversity(多様性)」と「Sushi(寿司)」という言葉を組み合わせた造語です。寿司の食べ方にヒントを得たこのプロジェクトは、視覚的な制約を越え、誰でも簡単に楽しむことのできる食事スタイルを提案しています。プロジェクトは2019年のある会話から始まりました。視覚障がい者の成澤氏が、落合氏の「何が食べたい?」という問いに対して「寿司が良い」と答えたことがきっかけです。多くの料理は食器を使わねばならず、視覚障がい者にとってはそれが困難である一方、寿司は手で直接口に運ぶことができるため、より食べやすい選択肢であることが分かりました。このような発見から、「DIVERSUSHI」の概念が生まれました。

プロジェクトでは、寿司スタイルの食べ方を他の料理にも取り入れることが計画されています。フランス料理やイタリア料理、中華料理などを、手で直接食べられる形で提供することで、視覚に頼らずとも多様な美食を楽しめる環境を作り出そうとしています。

この取り組みの第一弾として、2023年7月2日に東京都内で、ミシュラン星を11年間連続で獲得しているシェフの村山太一氏が中心となり、「DIVERSUSHI」の食事会イベントが開催されます。さらに、このプロジェクトを全国に広めるために、クラウドファンディングも実施します。期間は5月15日から6月16日までの約1ヶ月間です。このクラウドファンディングの目的は、数多くの人に新しい食体験を届けることにあります。また、ご支援いただいた方々に対して、食の新しい形を実際に体験する機会を提供します。

プロジェクト概要


「DIVERSUSHI」は、視覚障がい者だけではなく、視覚に頼ることができる人々も一緒に楽しむことができる食事スタイルを提供します。このプロジェクトのメンバーは、落合陽一氏と成澤俊輔氏の他に、シェフの村山太一氏、五十嵐美雪氏、実業家の遠山正道氏と多岐にわたります。

特に、成澤氏は「目の見えない僕たちは、出来ることを優先してしまう。しかし、それを超えて美味しいものに挑戦できれば」と述べています。一方で、村山氏は「視覚障がい者に、食の楽しみをどれだけ伝えられるかが重要だ」と強調しています。

DIVERSUSHIの特徴


「DIVERSUSHI」の目指す食体験は、以下の三つのポイントを中心としています。

1. 食器を使わず、手で食べられること - 視覚に障がいがあっても、箸やフォークを使う際の位置感覚に惑わされずに食べられるように設計されている。
2. 心配なく一口で食べられること - 自信を持って食事を楽しめるよう、安心して食べられる形を提供します。
3. 視覚に頼らない工夫をすること - 食事を楽しむために、音や感触を重要視し、これまでの食の概念を塗り替えるような体験を提供します。

また、特筆すべき点は、特別に開発されたAIアプリ「ochyAI」を用いて、視覚障がい者のニーズに特化したメニュー開発を行うことです。このアプリは、視覚障がい者が普段感じる「食べたいもの」を input するだけで、オリジナルのレシピを生成します。これにより、障がいの有無にかかわらず、個々の食の好みに合った料理を提供できるという新たな挑戦です。

クラウドファンディングの実施


食事会の資金調達のために、クラウドファンディングが実施されます。目標金額は700万円で、支援者にはこの新しい食体験を体験する機会が用意されています。食事会は、昼の部と夜の部で区切られ、参加者が楽しめるような形で提供されます。

視覚にとらわれず、多様な人々が一緒に楽しめる「DIVERSUSHI」、この新しい試みがどのように進化していくのか、ぜひご注目です。今後、全国各地での展開が期待され、食文化の新たなスタンダードとなることを願っています。

会社情報

会社名
DIVERSUSHIプロジェクト実行委員会
住所
東京都港区芝浦1-13-10 第3東運ビル
電話番号

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