蔦屋重三郎の浮世絵展が京都で開催
京都府綾部市に位置するグンゼ博物苑で、2024年5月2日から5月6日までの5日間、特別な浮世絵展が開催されます。今回の展示は、現在放送中のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」に登場する主人公、蔦屋重三郎にフォーカスを当てたものです。この特別展では、西陣織の中でも特に繊細で高度な技術が要求される「西陣美術織」を用いて制作された作品が並びます。展示される作品は、写楽、歌麿、北斎などの名作が再現されており、訪れる人々にその魅力を伝えます。
展示概要
- - 期 間: 2024年5月2日(金)~5月6日(火・祝) 10:00~16:00
- - 場 所: グンゼ博物苑 集蔵
京都府綾部市青野町膳所1番地
グンゼ博物苑
展示作品のご紹介
この浮世絵展の目玉は、以下の作品です。すべて西陣美術織を用いており、非常に高い技術が求められます。
この作品は、写楽が描いた人物の上半身を強調した浮世絵の一形式で、特に表情に焦点を当てています。元禄14年に起こった歴史的な事件をモチーフにしたもので、迫力のある描写が際立っています。
華やかな遊郭の女性や町娘たちの姿が繊細に描かれいて、彼女たちの様々な表情や仕草の美しさが表現されています。この作品は、寛政三美人を題材にしており、実在した芸者たちをモデルにしています。
- - 北斎の富嶽三十六景全図
- - 広重の東海道五十三次全図
これらの作品も、同じく西陣美術織を通じて再現され、見ごたえがあります。美しい絵柄と微細な陰影が生み出す立体感を、ぜひご覧いただきたい。
西陣美術織とは
西陣美術織は、一般的な西陣織よりもはるかに細かい十数色の糸を使用し、多層的に織り上げられたものです。この技術は明治初期に創業したとみや織物が生み出したもので、作品に使われる糸の本数は和服の帯の倍以上にも及びます。微妙な陰影を表現するために、数また職人の手作業が求められ、機械ではなかなか対応できない精巧さを誇ります。
まとめ
特別展を通じて、浮世絵の魅力や蔦屋重三郎について深く知っていただける貴重な機会です。この期間中にぜひグンゼ博物苑へ訪れて、浮世絵の世界を堪能しませんか。入苑無料なので、どなたでも気軽にお越しいただけます。