デジタル変革カンファレンス2025冬の魅力
2025年12月2日、オンラインで開催された「デジタル変革カンファレンス2025冬」では、INTLOOP株式会社の岡村優一氏が製造業DX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性について講演を行いました。このカンファレンスには約240名が参加し、製造業を中心とした貴重な知見が共有されました。
講演概要
INTLOOPのBC推進統括本部のシニアパートナーである岡村氏は、製造業の現場で不可欠となるDXの成功に必要な条件を紹介しました。彼の講演は、製造業における組織変革と人材育成についての実践的な知識に焦点を当てています。
変化する製造業の環境
講演の冒頭、岡村氏は製造業を取り巻く厳しい環境について言及しました。グローバルな競争の激化や脱炭素に対する取り組みは、企業の経営に大きな影響を与えています。彼は、「DXは単なるITの導入ではなく、経営の構造や組織の能力を変革するプロセスである」と強調しました。
成果をもたらすDXに必要な5つの条件
岡村氏は、DXを成功に導くために必須となる5項目を具体的に示しました。
1.
経営アジェンダとの関連性: KPIs(重要業績評価指標)を経営の目標に結びつける必要があります。
2.
全社的な推進組織: CoE(センター・オブ・エクセレンス)やPMO(プロジェクト管理オフィス)を活用し、全社を挙げて推進する体制が求められます。
3.
スモールサクセスの実証: 小さな成功事例を作り、それを全体に展開することが重要です。
4.
データガバナンス: データの正確性や適切な運用を確立する体制が必要です。
5.
外部パートナーとの連携: 内製化と外部パートナーの活用を両立させる戦略が効果的です。
実際のプロジェクト事例として、岡村氏は製造業でのSAPシステム刷新の取り組みを紹介しました。ここでは、外部コンサルタントに依存せず、自社の社員が主体的に運用を担うハイブリッドな運用体制へ移行することで、品質、コスト、スピードの向上が実現されたと述べました。
INTLOOPの「伴走型」DX支援
INTLOOPは、構想から実行、さらには定着までの全フェーズで経営・業務・ITの専門家が連携し、企業のDXを支援する「伴走型」のアプローチを展開しています。この方法により、企業は外部に依存せず、自社のIT部門と業務部門が協力してDXを進める体制を築けます。
岡村氏は講演の最後に、「DXの目的は変化することではなく、変化し続ける組織を作ることです」と力強い言葉で締めくくりました。そして、カンファレンス資料がオンラインでダウンロード可能であることを参加者に促しました。
カンファレンスの意義
今回の「デジタル変革カンファレンス2025冬」は、製造業にとって非常に重要なイベントであり、業界全体のDX推進において有意義な情報交換の場となりました。
今後もINTLOOPは製造業をはじめとする様々な業界の変革を支援し、「人と企業の成長が循環する社会」の実現に向けて邁進していく所存です。