名古屋オフィス市場の動向：空室率が4ヵ月連続で改善

名古屋市のオフィス市場は、2024年7月の調査結果により、空室率が4ヶ月連続で低下していることが明らかになりました。この調査は三幸エステート株式会社が実施したもので、名古屋市内のオフィス賃貸状況及び全国6大都市のデータを基に作成されました。

2024年7月末時点の空室率は4.32%と、前月比で0.23ポイントの減少を見せています。特に名古屋の主要エリアの一つである「伏見」地域では、0.6ポイントという大幅な低下が記録されました。この空室率の改善は、主にビルグレードの向上を目的とした移転の増加や、エリア内でのテナント集約が影響を与えています。テナントの移転活動は依然として活発であり、多様な業種での拡大移転のニーズが高まっています。

また、名古屋の空室率の低下は、名古屋市内の企業が新しいオフィスを検討する際のポジティブな指標です。テナント候補がより良いオフィス環境を求める中、名古屋市全体で空室を消化する傾向が続いています。

次に、オフィスの募集賃料についても注目が集まります。今年の7月の募集賃料は12,342円/坪と、前月から106円下回っています。とはいえ、賃料は12,000円/坪の半ばで安定した動きを見せており、今後の市場の変化にも注視が必要です。

さらに、名古屋市では新しいオフィスビルの開発が進められています。特に注目されるのは、2026年3月に完成予定の「栄トリッドスクエア」です。このビルは栄エリアの再開発プロジェクトの一環で、規模も大きく、1フロア400坪を超える面積があります。絶好の立地条件にあるこのビルに対し、モデルルームの見学者が増えており、大口のテナントからの問い合わせも明らかになっています。

2026年には名古屋市名駅エリアでは新規供給が1棟のみですが、栄エリアでは3棟が新たに供給され、その供給量は栄エリアに集中する見込みです。これは、名古屋市のオフィス市場全体に新たなダイナミズムをもたらす可能性があります。

このように、名古屋市のオフィス市場は安定した成長を見せており、今後の動向が大いに期待されます。空室率の持続的な改善や新しいビルの開発は、名古屋のオフィス環境をより良くし、企業のニーズに応える結果になるでしょう。

三幸エステート株式会社は、1977年に設立され、企業のオフィス戦略を全面的に支援しています。最適なワークプレイスの提案や賃貸オフィスビルの選定、プロジェクトの管理まで、幅広いニーズに対応し続けてきました。名古屋のオフィスマーケットの行方は、注目すべきテーマと言えるでしょう。

オフィスマーケットに関するさらなる詳細は、三幸エステートの公式サイトで確認できます。