微生物を活用した新型バイオスマートコンクリートを試験適用
安藤ハザマが開発する、微生物技術を駆使したバイオスマートコンクリート「BiSCo」(Bio-Smart Concrete)が、海上桟橋の防潮壁に試験的に適用されました。この新しいコンクリート技術は、長寿命化を目指し、鉄筋の腐食を未然に防ぐことを目的としています。
開発の経緯
近年のインフラ整備において、鉄筋コンクリートの長寿命化技術が求められており、腐食対策が不可欠です。特に、環境要因による鉄筋の劣化は、構造物の寿命を短くしてしまう永遠の課題です。そこで、安藤ハザマは、静岡理工科大学や愛媛大学、港湾空港技術研究所と協力し、バイオスマートコンクリート「BiSCo」を開発しました。
このコンクリートは、強アルカリ耐性の微生物「AH株」を使い、コンクリート内部の酸素を消費することで、ひび割れの自己治癒能力を持たせています。ひび割れが生じても、微生物の働きによって酸素や水分が不足し、鉄筋の腐食が防がれる仕組みです。
試験適用のプロセス
今回の試験では、生コンクリート工場で製造したベースコンクリートを、微生物濃縮液や栄養素を加えて、高速撹拌しながら製造しました。海上桟橋に打設したこのBiSCoは、スランプ12.5cm、空気量4.5%という性能を持ち、施工計画に従って無事に完了しました。
漏水実験の結果
打設前に作製した試験体に対して漏水実験を実施しました。導入したひび割れが自己治癒し、約1か月後には漏水が完全に止まったことが確認されました。この成功は、BiSCoの優れた性能を実証するもので、今後の応用に期待が寄せられています。
未来の展望
「BiSCo」を用いることで、メンテナンスフリーの長寿命化が見込まれます。この技術は、特に点検や補修が難しい構造物において大いに役立つ可能性があります。今後は、塩害や中性化に伴う鉄筋腐食のリスクが懸念される様々な構造物への適用を推進していく予定です。
この革新的なコンクリート技術は、将来的にはより持続可能なインフラ整備に貢献することが期待されています。安藤ハザマは、これからも科学の力を活かして、安全で強靭なインフラの実現を目指していくでしょう。