事業承継支援サービス「relay」が宮崎県日之影町と連携を開始
事業承継のマッチングプラットフォーム「relay」を運営する株式会社ライトライトが、宮崎県日之影町とその商工会と連携協定を結び、事業承継の推進に取り組むことが発表されました。この連携は、地域における事業の持続可能性を高めることを目的としており、特に経営者の高齢化と後継者不在による廃業の問題解決に寄与することが期待されています。
日之影町の魅力と課題
宮崎県日之影町は、自然に囲まれた美しい環境を持つ地域です。この町の91%は山林に覆われており、五ヶ瀬川や日之影川といった河川が流れる中、伝統文化も豊かに息づいています。町に点在する集落では、地域の伝統芸能である神楽や農村歌舞伎などが受け継がれています。
しかし、近年では経営者の高齢化が進み、後継者不足に悩む事業者が増加傾向にあります。このため、日之影町は移住定住支援に力を注いでいる一方で、事業承継の支援が急務とされていました。新しい事業承継支援の形として、relayとの協働が選ばれた背景には、地域の持続可能性を確保したいという強い思いがあります。
「relay」との連携内容
今回の連携協定のもと、日之影町商工会は後継者不在の事業者情報をライトライトに提供し、それを事業承継マッチングプラットフォーム「relay」に掲載します。このプラットフォームを通じて、後継ぎの候補者を広く募ることが可能となります。また、空き店舗の活用や新たな事業創業を促進する施策も併せて進めていく方針です。
さらに、ライトライトと日之影町、日之影町商工会は、移住者の受け入れから事業の引継ぎまで、継続的な支援を共に行うことで地域経済の活性化を図ります。このような取り組みにより、地域の事業存続につながることを目指しています。
事業承継の新しいモデル「relayインフィニティモデル」
「relay」では地域の小規模事業者の事業承継を「事業のリノベーション」と捉え、第二創業の機会として位置づけています。経営資源を活かし、地域経済の循環を促すことで、持続可能で魅力的なコミュニティを形成していくことが、「relayインフィニティモデル」の基本理念です。
このモデルに基づき、事業承継は単に譲渡されるだけではなく、地域生産や雇用創出、経済成長につながるものとして捉えられています。このように地域経済全体に幅広い影響をもたらす取り組みが期待されています。
事業承継マッチングシステムの特徴
事業承継マッチングプラットフォーム「relay」では、企業名や情報が匿名ではなく実名開示される「オープンネーム」でのマッチングを行っており、経営者の思いをストーリーとして掲載し、熱意を持つ後継者へのアプローチが可能です。2020年のサービス開始以来、約500件の後継者募集案件が公開され、90件のマッチングを達成しています。
この連携により、日之影町の事業承継支援がさらに強化されることが期待されており、新たな事業が息を吹き返すチャンスに満ちていると言えるでしょう。地域の未来を守り、次世代へとつなげるためのこの取り組みが成功することを願っています。